第六章
手掛かり
「少しいいかのう?」
(デジャブ?)
なんで学校が始まってからロクな目に遭わないのだろうかとカノンは自分の運が悪いのかと疑い始めた。しかし、目の前の人物…ダンブルドアはいつになく真剣な表情だった。これによってカノンも表情を引き締めた。
「何かあったんですか?」
「ここでは話せぬ」
そう言ってダンブルドアに導かれるままついて行くと校長室へと来た。彼は部屋にあるソファーに腰掛けると杖を振って紅茶を二人分の紅茶を出した。
カノンも腰を落ち着けて出された紅茶に口をつけてからまた同じ質問をした。
「何か良くないことがあったんですか?」
「君にとっては良いのか、そうでないのかはわからないことじゃがな」
「?」
ダンブルドアが言っていることにカノンは首を傾げた。すると、ダンブルドアが水晶をカノンの目の前に置き、手を掲げると森が映された。そして、徐々に森に近づいたかと思うと、ある物が映しだされた。それにカノンは驚愕した。
「これっ…」
自分が一番わかっている。この世界に来る前に最後に戦っていた未確認物体。それに近い形をしている機械兵器。
「ここ最近、禁じられた森に現れたんじゃ。一度、破壊しに行ったんじゃが、こちらの魔法が全く効かんのじゃ。反ってこちらに負傷者が出てしまう始末でのぅ」
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