第六章
久しぶりのホグワーツ
カノンは答えるべきかどうか悩んでいたがすぐに口元に笑みを浮かべ、そこに人差し指をそっと当てた。
「秘密です」
カノンの動作を終始緊張した面持ちで見ていた3人はその言葉にがっくりと肩を落とした。しかし、すぐに聞き出そうと食って掛かるが、それをのらりくらりとカノンは何とか躱した。
そうこうしている間に久しぶりにホグワーツの城を見えてきた。
ホグワーツで久しぶりに過ごす最初の夜はどこか静かだった。いや、生徒達はいつも通りなのだが教員達の顔付が普段と違っていた。皆どこか神妙なものだった。
それに疑問を持つ生徒達は少なくはなかったが、知らされなければまだそんなに深刻な事態ではないのだろうと判断する生徒もいた。
騒がしい喧騒を鎮めるように校長席に座るダンブルドアが立ち上がる。
「皆の者、クリスマス休暇とはいえ久しぶりじゃのう。また、ここでの勉学に勤しむことを忘れるのではないのだぞ。では、これより宴を開始する」
ダンブルドアが杖を振うと各テーブルにはこれでもかというほど料理達が所狭しに並べられていた。
(相変わらず豪華すぎる料理…)
カノンは少し引きつった笑顔でそれを見た。カノンの隣や近くには同じ寮のレイブンクロー生の女子が聞き耳を立てて会話を聞いていた。
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