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第六章
高等魔法



レックスが目を閉じて集中すると、彼の体から不思議な空間が広がり始めた。それが徐々に大きくなると森を飲み込んだ。今まで虫の声などが聞こえていた森は音が無くなった静寂が広がるばかりだった。カノンはそれを確認すると、先程ダンブルドアに水晶で見せられた近辺に降りた。そして、辺りを見回した。


「こう障害物が多いと中々見付けづらいものね」


ヴァルガレイスを構え、周囲を警戒しながら歩いていると暗闇の中から魔法弾が飛んできた。カノンはすかさずヴァルガレイスでそれを斬るとすぐに相手との間合いを詰めた。


「はぁああ!」


刃に魔力を込めて斬りに掛かるが、機械から何かバリア状の物が展開された。それによりカノンの魔法が打ち消され、刃の威力が落ちた。


「!?」


相手が攻撃態勢に入ったためにカノンは近くの木を盾に隠れて様子を伺う。


「魔法が効かない?」

「機械にしては高性能な物を積んでるな。AMFか…」


AMF・・・アンチマジリングフィールド。いわゆる魔法攻撃を無力化するものである。それはカノン達の世界ではAAAの高等魔法レベルのもので、機械がそれを発生させているのがカノン達を困惑させた。


「レックス」

「向こうにも何体かいたが、あっちも多分あるんだろうな」


カノンの頭をレックスが撫でる。それにカノンは少し恥ずかしそうにした。


「どうすればいいか、わかっているんだろう?」

「いくつか手があるのは知ってるけど…今の私に扱いきれるかな」

「ヴァルガレイスがいるから安心しろよ」

『It’s so.Don’t worry,my master.』

「ヴァルガレイスもこう言ってるしな」


二人にそう言われてしまえばカノンも自分の力を信じてやるしかなかった。








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あきゅろす。
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