第三章
過去の傷痕
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昔の夢を見た…。まだ祖父とレックスとでミッドチルダの田舎に住んでいた時の頃を…。
あの頃はまだ自分の家系のこととか何もわからないまま、時たま剣の稽古を祖父がつけてくれることが楽しくて仕方がなかった。
しかし、そんな日々は長く続かなかった。まだカノンが8歳だった頃にいきなり祖父が、ルヴェルディ家が代々受け継いできたデバイスのヴァルガレイスを渡してきた。そしてそれで真剣勝負を挑んでこられた。
もちろんカノンは嫌だと断ったが、有無を言わせず祖父が斬りかかってきたことにより、防衛反応が働いたカノンはヴァルガレイスで祖父の体を貫いてしまった。ヴァルガレイスを伝ってカノンの手を染める温かくて赤いもの…。そして、徐々に冷たくなる祖父の体。
それは幼すぎるカノンには受け止めきれない事実だった。
「い、嫌ぁああああ!!」
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