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第一章
苦手
レックスが戻ってくる頃にはカノンが疲れ切った表情をしていた。


「どうしたんだ?」


レックスがそう言いながらカノンに近付くとカノンはレックスの首に腕を回した。


「れ、レックス〜」


少し涙が混じったような声だった。その様子にイーグは微笑んでいた。レックスは何となく二人の間のやり取りがわかった。


「彼の前では年相応の少女になるんだね」


イーグの言葉にカノンは肩を少し震わせた。それに気づいたレックスは半眼でイーグを見据えた。


「あんまりこいつを虐めないでくれるか?俺の大事な主なんだから」


イーグはごめんごめんと言ってきた。


「そういえば、カノンは何歳なの?」


さすがに自分のことを聞かれているのだから、自分で答えなければならないと思いレックスから離れた。


「13歳ですけど」

「じゃあ、ホグワーツに入学しようか」

「「はい?」」


これにはカノンだけでなくレックスまでもが目が点になったようだった。


「いい案じゃな、イーグ」


これまで見守るだけだったダンブルドアが口を出してきた。


「年齢的に言うと編入の方がいいじゃろうて」

「そうですね」


カノンとレックスを残してどんどん話を進める二人に慌てて止めに入った。


「ちょっと待って下さい。私のことなのに勝手に話を進めないで下さい」

「いや、しかし。この世界を知るうえではやはりきちんとした所で学んでおいた方がいいじゃろ?」


確かにダンブルドアの言うことにも一理あると思ってカノンは考え込んでしまった。レックスもレックスでダンブルドア達を思いとどまらせることは無理だろうと判断し、何も言わなかった。


「わかりました。でも、条件があります」






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あきゅろす。
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