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第一章
見知らぬ世界
目が覚めると知らない天井が見えた。そして、自分がベッドに横たえられているのがわかった。首だけ動かして辺りを見てみるとすぐ傍に全身を包帯で巻かれたレックスが眠っていた。
カノンは起き上がろうと腕に力を入れるが、すぐに脇腹の痛みでベッドに逆戻りした。


「無理をするでない」


声がした方を見ると白髪の老人がにこやかにこちらを見ていた。


「だ…れ?」


カノンはすぐに腰に差してあるはずのヴァルガレイスを構えようと手を弄ったが、そこにはヴァルガレイスの痕跡はなかった。
そこでカノンはあの時、未確認の機械にヴァルガレイスを突き刺したのを思い出した。


「そう怯えなくていい。わしは君らに危害を加えるつもりはない」

「…何が目的?」


一向に警戒心を解かないカノンに老人は溜息を吐いた。そこで老人に助け船を出す様に目を覚ましたレックスが言った。


「落ち着け、カノン。アルバスは俺達の命の恩人だ」

「…」


レックスの言葉でようやく老人への態度は緩和されたが、まだ信用ならないという心境だった。


「話は彼から聞かせてもらっているよ。わしはアルバス・ダンブルドアじゃ」

「…カノン。カノン・ルヴェルディ」


ダンブルドアと名乗った老人はカノンが名乗りを上げると目元を緩ませた。


(人が良さそうなお爺さんだなぁ…)


カノンがそう思っているとは思っていないであろうダンブルドアは話をしようと口を開くが、カノンの言葉に遮られた。


「そういえば、部隊の皆は!?なのはちゃん達は!?」


ベッドから降りて歩こうとしたが、あの時の傷のせいで思うように歩けなかった。レックスがカノンを支えようとするが、カノンを爆風から守った時の怪我のせいで一緒に床に倒れこんでしまった。


「っ…。無茶をするな。俺らはまだ本調子じゃないんだぞ」

「ご、ごめんなさい」


レックスの言葉にカノンはシュンと肩を落ち込ませた。


「それとここは俺達がいた次元じゃない…」

「えっ?」


カノンは思いもしない言葉にただ呆然となるしかなかった。






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あきゅろす。
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