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寂しい背中12
食べ物プレイ?につき注意。



彼女と古泉がラブラブでご飯を食べている姿を想像して、泣きそうになった。
どうしたってその間には入り込めない。
自分が後押ししておいてこんなこと思ってはいけないことだが、酷く悲しい。
俺が古泉の特別な人になれればいいのに。

涙が眦に溜まってきたのに気付き、急いで袖で拭った。
泣いたって仕方ない、泣くのは彼女と古泉が幸せになったって確認できたときに嬉し涙を流すのが俺の役目だ。

「……よし、」

寂しいが、ご飯を食べよう。
そう思って立ち上がり、火をつけようと手を伸ばした刹那…

――ガチャッ

ドアが開く音がした。
この家の扉を開けることが出来るのは一人しかいない。
急いで玄関へ向かい、笑顔を作り出迎える。

「おかえり」
「…………」

無言のまま、通り過ぎた古泉に少し悲しく思いながら、消えた先へと追い掛けると台所にいた。
俺の作ったシチューを見、何か考えているようだった。

「これは、貴方が?」
「あ、ああ…うん。夕飯にと思って……」
「そうですか」

温めずにそのまま器に掬っていて首を捻った。
どうしてそのままの温度で食べようとしているのだろうか。
普通、温めるのに。

「温めないのか?」
「温める必要がないので」

どこか苛立っているような雰囲気で少し、怖い。
なにかあったのだろうか、七時間の間に何か、苛立つようななにかが。

「そ、そういえば…話し合いはどう……」

――ダンッ!

「少し黙ってくれませんか」

横にあった柱を殴り、それ以上を話させてはくれなかった。
もしかしたら今、彼女との話は触れてはならないところだったのかもしれない。

零れるほどのシチューを器に容れたかと思えば、いきなり俺を突き飛ばした。
バランスを崩した俺は床に尻餅をついた。打ち付けた尻を通じ、腰が痛んだ。

「貴方が僕に食べさせてくれるんでしょう?」

漸く見えた古泉の表情は、出ていく前のそれとは違う、残虐なものだった。



「あッ……冷たっ!」

あれよあれよと言う間に衣服を剥ぎ取られ、床の上に全裸で俯せで寝転がされた。
そして腰だけを高くあげさせられ、軽く後ろをほぐすと器を持って、俺の後孔に流し込み始めた。
異物感に眉を潜め、それでも堪えた。
嫌だったが、今の主導権は古泉にある。写真や彼女をネタに脅されれば、俺は抵抗をやめるしか方法は無くなってしまう。

「野菜が入りにくいですね」

当たり前ながら、シチューには野菜をいれた。
人参、ブロッコリー、じゃがいも、グリンピースなど、大きさも色々なそれを、大量に。

「あ、たりまえだろっ……」

後ろを睨み、忌ま忌ましげにそれだけを吐き出すと古泉の眉がぴくりと動いた。
それからの古泉の行動は見事なまでに無駄がなく、シチューを半分ほど俺の中に入れたかと思うとそこを舐め始めた。
俺の体温で温くなったシチューの汁を飲むかの如く舐められ、それにより下半身が反応を始めてきて、泣きそうになる。

「ちょっと温いですね。今度は熱々のシチューを注ぎましょう」

野菜だけを残し、シチューの汁を荒方飲んだ古泉はそう言って立ち上がり、シチューの鍋に火をかけた。
放置された俺は内部で潰れる野菜を出来るだけ潰さないように、動かさないでいることしか出来ない。
悔しくて下唇を噛み締めていると小さく馬鹿にするような笑いがキッチンに響き、更に惨めに感じた。

「な、んでこんなことするんだよ…っ!」
「どうしてでしょうね、貴方を見ていると酷くしたくなる。泣かせたくなる、虐めてやりたい。そう思うからでしょうか」

そう言いながら、ぐつぐつと煮込ませている古泉はもはや悪魔にしか見えなかった。





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