寂しい背中6
独り言をぶつぶつ言っていたことを古泉から尋ねられ、返答に詰まる。
答えられないだろ、お前とこんなシチュエーションじゃなかったらどんな酷く抱かれても構わないとか思ったなんて……。
「やっ、なんでもないなんでもない」
「なんでもない表情ではありませんでしたが?」
「それでもっ、なんでもないったらなんでもないんだっ!」
こればかりは言えない。
言ったら気持ち悪いと言われるのがオチだ。
言う気がないというのに気付いたのだろう、それ以上を今は言及してこなかった。
「さて、そろそろですね」
ふと枕元にある時計を見、古泉は呟いた。
一体なんの事だ、と聞こうとしたが直ぐに身を持って体験することになった。
「アっ、な、んだよコレ……」
無理矢理躯を高められる感触に戸惑いを隠せない。
じわじわと躯の奥深くからはい上がってくる感覚に躯の震えが再発してきた。
自分の息すらも肌の刺激になってしまう。
「さて、コレ入れましょうか」
不意に後ろにヒタリと感触を感じ、恐る恐る下を見遣ると古泉が楽しそうにアダルティーなグッズ……俗に言うバイブを俺のに挿入しようとしているところだった。
これ、朝比奈さんみたいな可愛らしい女の子に突っ込まれると考えたら、まあ…有りかも、と思うがその対象が俺ならただの放送禁止ばりの気持ち悪さにしかならない。
むしろ凶器だ、凶器!
「まじ、冗談っ……!」
「偉くマジですよ、コレを貴方の中に突っ込んで泣かせたい、感じさせたいと思っています」
「嫌、無理だ。絶対、無理!だってそんな太くて長いの……やだ!」
あんな太くて長いの突っ込まれたら俺の腹部が破裂する!とさえ思ってしまう。
そんなスプラッタ映像俺見たくない!
つーか、見せたくも見たくもない!
「五月蝿い、黙らないと無理矢理にでも突っ込みますよ」
そう言いながら、先端部分を俺の中に突っ込んできた。
ぐりぐりと無理矢理突っ込まれているにも関わらず、何故だかするすると内部に入っていくソレが信じられない。
「ウ、ソだろ……」
みるみる内に全部が入りきり、信じられず古泉の顔とソコを交互に見てしまう。
古泉はとても楽しげに顔を歪めさせながら何かを弄っていた。
リモコンのような物のスイッチを押したかと思えば俺のナカのソレが震えだした。
「やだぁぁぁっ、ひぅ…ああぁッ!」
ヴヴヴ、と内部で蠢くソレが俺の感じる部分…前立腺を酷く刺激し、一気に射精感が高まる。
「やだ……っ!イくぅ…イっちゃ、」
「あ、忘れてました」
何かを思い出したかのように古泉は俺の硬く勃ち上がったソコを持ち、先にゴムをつけ達せなくさせた。
根本をせき止められ、イきたいのにイけない。
ぐるぐると出口を失った精液が内部を駆け巡る。
「イきたいっ!このままじゃ…壊れちゃ……やらぁぁ!あぅっ、んやぁ、」
自分の手でせき止められているゴムを取ろうとしたが取れない。
古泉も取れないことを知っていたのかニコニコと見た目だけは無害そうに笑ってこちらを見ていただけだった。
「こいずみ、取って!も、むりぃっ……」
「僕の言うこと、なんでも聞いて逆らわない?」
「逆らわないからぁ!古泉の言うことちゃんと聞くから……おねがっ」
俺はただイきたい一心でそれだけを叫んだ。
だから言った後に古泉の口元が不意に歪んだ事にも気付かなかった。
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