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囚われた鎖34


「ね、もうすぐですから……一緒にイきましょう?」

優しくちゅっちゅっとキスしてくれながら言われ、俺はこくりと頷いた。
思いきり奥に入り込んだ所で古泉はイったらしく、奥に温かい精液を感じながら、俺も精液を吐き出した。


最初のときは、全然暖かくなくて、愛がないと思っていたけど、今は……暖かいし、愛を……感じ、る。

「古泉……好き、だ」

うとうとしてきた中それだけを伝えて、寝ようと目を閉じたのだが古泉のペニスが入りっ放しで、しかもなんか……硬度戻ってきてないか?
ザァ……と青ざめながら、目を開いて古泉を見ると凄く良い笑顔だった。
な、なんか……嫌な予感しかしないんだが。

「もう一回、良いでしょう?」
「や、むりむりむりぃ!って、アッー」


結局、朝日が昇るまで古泉は離してくれなかった。
もう何回イったのかすらわからん。


起きたのは太陽が頂点に昇ってから少し経った頃だった。
腰はばっきばきだわ、喉はがらがらだわ、頭はなぜかぐわんぐわんとしているわで、身体は悲鳴をあげている。
文句の一つでも言ってやろうと隣にいる古泉を見ると、幸せそうに眠っていて、文句を言う気も失せた。

「ああそうだ……ハルヒに連絡しないと」

言わなきゃいけないことは沢山あるんだよ、報告も兼ねて。
携帯を取ろうと立ち上がった……筈なのだがベッドから降りてすぐにしゃがみ込んだ。
わぁ、前より腰に力入んねぇ。
やっぱり後で古泉を殴ろう、うんこれ決定だ。

とにかくハルヒに連絡するために這って携帯の所まで行った。
机の上に置いてあったので椅子を支えにして、携帯を取る。
三番に登録されているハルヒに電話を掛ける。

「ハルヒ……、この間は悪かったな」
「別に良いわよ、そんなこと。あんたも大変だったんでしょ」
「まぁ、な。で、古泉の暗殺の件なんだが、依頼人は誰だったか教えてくれないか?」
「えぇと、ちょっと待って。確か、有希だったわ。情報屋繋がりで流れてきた仕事だったから、有希に聞いたらわかる筈よ」

な、長門からきた仕事だとっ!
直接長門から俺に仕事を回せば良いだけなのに、何で長門はわざわざハルヒに仕事を回した?

「それだけじゃないでしょ、さっさと用件は言ってよ」
「ああ、俺さ……古泉専属の暗殺業に就こうと思うんだ」
「は、はああぁぁああ?!」

鼓膜が破けそうな程の音量が受話器から聞こえてくる。
ああやっぱりそうじゃないといけないよな、ハルヒは。
元気いっぱい溌剌じゃないとハルヒらしくない。

くすくす笑うとハルヒはちょっとムカついたらしく文句をぎゃんぎゃん言ってきたがそれすらも嬉しく感じた。

「だ、だってあいつはあんたの敵と同じマフィアのボスじゃない!それなのに、いいの?」
「古泉は……あいつとは違う。どっちかと言えば、俺側の人間だよ」
「……あーもうわかったわよ!あんた昔っから流されやすい癖に、変えないって決めたことには頑なだったものね、言っても仕方ないわ」

半分呆れたようにそう言うハルヒ。
とりあえず了承してくれたらしい。……諦めた、と言っても間違いではないかもしれないが。

「それでも、お前は俺の大切な友達だからな」
「あったりまえでしょ!嫌になったら速攻で帰ってきなさいよ、みくるちゃんの紅茶で出迎えてあげるわっ」

朝比奈さんの紅茶か……ダメだ、今すぐにでも帰りたくなってきた。
ダメだダメだダメだ!
俺は古泉専属の暗殺屋になるんだ、まだ古泉に言ってないけど。

「まあ、朝比奈さんの紅茶とお前の顔を見にはたまには行くさ」
「……来なかったら死刑なんだからね」
「ああ。じゃあ、またな」





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