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レジアの場合
男前×強面
※身長差攻<受あり。

 この世界には番と呼ばれる自分にとって唯一の存在がいる。番の香りは一瞬にして互いを虜にさせる。


 適材適所、という言葉がある。その人の能力・性質によくあてはまる地位や任務を与えることを指すその言葉を、レジアは働き始めてから身に染みて理解していた。

「こんにちは。○○運送です。」
「あぁ、今日もありがとう。ここに置いてもらえる?」
「分かりました。」

 示された場所に次々と荷物を置いていく。食材や調味料類が詰め込まれた段ボールは一つだけでも十分重い。しかし、部活や日頃の筋トレで鍛えられたレジアには朝飯前だ。

「終わりました。」
「ありがとう。」
「じゃあ、またご贔屓に。」

 穏やかな店長に頭を下げ、店の扉を締める。その途端、背中に嫌な視線を感じたが、それを無視してレジアはトラックへと戻った。
 乗り込む際、ミラー越しに見えたのは、明らかに裏の家業をしているに違いない男。今のところ視線は感じるが危害は加えられていない。店を離れれば、自然と男の視線もなくなるのだ。長く伸ばして顔を隠している前髪越しに男を軽く睨み、レジアは車を発進させた。
 この場所は治安が悪いわけではないが、最近取り締まる組が変わったらしいと噂がある。特にあの店の周りは警備が厳しく、店を担当していた者が社長に泣きついて、強面でガタイもいい、一般家庭へ配達に訪問しても最初は荷物を受け取ってもらえないレジアと担当区域を交換したのはもう数ヶ月前の話だ。

「戻りました。」
「おぉ。大丈夫だったか?」
「別に何もなかったですよ。」
「まぁ、お前なら絡まれないだろうしな。」

 わはは、と豪快に笑う上司に、レジアは適当に相槌を打つと珈琲サーバーへと向かう。午前中の配達は先程の店で終了だったため、早めの昼食を取るつもりだった。
 クレームが多い家や、先程のように少し危険な場所などレジアは特殊な場所に配達することが多い。時折絡まれることもあるが、そこは泣く子も黙ると社員が太鼓判を押す、不機嫌に見える睨みで切り抜けるか、最悪一旦相手に殴らせて正当防衛を取る形でなんとかなる。
 そんなに美味しいわけではないが、香りに癒される珈琲を片手に、レジアは机に弁当を広げた。社食もあるが、宅配物で内容も脂っこいものが多い。体つきのわりにあまり肉が得意ではないレジアは常に弁当を手作りしていた。

「相変わらずまめだなぁ。本当にお前が作ったわけ?番じゃねぇの?」
「だからいません、て。」

 部屋に香る珈琲と弁当の匂いに鼻をひくつかせて上司がレジアの弁当を覗き込む。大根と人参の酢の物、白菜のミルク煮、アスパラの豚肉巻、五穀ご飯、と誰がどう見ても健康そのもののだ。

「いいなぁ。お前、俺の番にならんか?」
「匂いしないんで。」

 誰がどう聞いても適当な上司の言葉を、モグモグシャクシャク食べながら適当に返す。今日も至って平凡な日々である。

 ジリリリリッ

「はい、こちら○○運送……あぁー、いつもご贔屓にしていただき……あ、はい。えぇ、分かりました。」

 お重に近い弁当箱の中身を半分程食べ終えた頃、事務所に鳴った電話。ちらっと上司が視線を寄こしたことに気付いたが、レジアが箸を止めることはない。

「悪いな、レジア。午後の配達に追加だ。あの店から至急で追加注文が入った。先方には連絡済みだそうだから、取りに行って届けてくれ。あー、来た来た。この内容だ。」
「分かりました。」

 あの店、と言われるのは数刻前にレジアが訪れたあの店だ。ファックスで送られた配達内容にざっと目を通す。依頼は迅速遂行、かつ断らないことをモットーにしている会社のため、このように至急の仕事が舞い込むことはよくあったが、普段からきっちりと計算されて注文してくるあの店にしては珍しい、とレジアは思った。

「午後は結構荷物あるので、少し遅くなっても大丈夫ですかね。時間指定ありました?」
「先方は今日中に、とだけ言ってきた。明日即必要なんだろう。あまり遅れるのは感心しないが。」
「分かりました。」

 上司と会話しながらも、パクパクモリモリ食べ続け、数分後レジアは空の弁当箱を洗うと午後の配達へと出かけた。



「……うわ。面倒臭い。」

 トラックの荷台にぎっちり詰め込まれた荷物を配り終え、レジアがあの店に着いたのは、日も暮れて辺りが真っ暗になった頃。
 いつものように路肩にトラックを止めて、店に段ボールを運び込もうとしたレジアは、午前中よりも増えた強い視線に若干顔を顰めた。前髪でわざと顔を隠し、その視線を無視する形で裏口へと進む。運送業者の制服を着ていても相手が警戒を解くことはなく、レジアの後を静かについて来ていた。
 彼らの纏う空気に、やましいことはないのだが僅かに鳥肌が立つ。視線に嫌悪を抱きながらも、普段通り裏口のベルを鳴らした。

「こんばんは。○○運送です。」
「あ、はい。ちょっと待って下さい。」

 おや、とレジアは眉を上げる。インターフォンから聞こえてきたのがいつもの店長の声ではなかったからだ。
 ゆっくり開けられた扉から覗いた顔は、穏やかな店長ではなく、バーで働くには平凡すぎる顔立ちの男だった。しかし、制服はバーテンダーのそれのため、間違いなくこの店の店員なのだろう。

「追加注文の荷物です。」
「あ、ありがとうございます。助かりました。」
「ここに置けばいいですか?」
「はい。あとは運びます。」

 ほんわり、と笑うバーテンダーに、レジアも思わず笑みを浮かべてしまいそうになったが、強面の自分の笑顔がどれほどの恐怖を誘うか経験上学んでいたためぐっと堪えた。

「マスター、お酒届きました。」
「あぁ!急にごめんね。ありがとう。」

 バーテンダーの声に、ひょっこりとキッチンから店長が顔を出す。店長に軽く頭を下げ、バーテンダーから受領印をもらうと、レジアは急ぎ足でトラックへと戻った。
 やはり帰りも同じように嫌な視線が背中に突き刺さる。

「……チッ。」

 無意識に出た舌打ちが路地裏に響いた。早く会社へ帰ろう、とトラックへ乗り込もうとしたそのときだった。

「……ん?」

 ほんの微かではあったが、パイン系の甘酸っぱい匂いがした気がした。思わずクンッと空気を吸い込み、その匂いが間違いなくしていることを実感する。
 この場所でこの時間に外でパイナップルを食べてる馬鹿は誰だと辺りを見回せば、丁度自分のトラックの後ろ数十メートル先に止まっている黒い車を見つけた。運転席から降りた男が当たり前のように、後部座席の扉を開ける。ゆっくりとした動作で降りてきた黒スーツの男は、雰囲気も格好も明らかに裏家業の男だ。
 恐らく店を守るように配置されている男達もその男の部下なのだろう。

「……っ。」

 扉を開けた男に何かを話しているが、レジアの距離では聞き取れない。早くトラックに乗って立ち去りたいのに、レジアの足は棒のように動かず、その視線は扉を開けた男へと注がれていた。
 風にのってパインの香りが徐々に強くなり、強くなればなるほど、胸が苦しくなる。レジアが思わず溢れてきた唾を飲み込んだと同時に、黒スーツの男に連れ添って店へと歩き出そうとした男と視線が合った。
 前髪を後ろへと流し、シルバーフレームの眼鏡が印象的なその男。眼鏡越しに強い視線を感じたレジアは、瞬時にトラックへと乗り込み、逃げるように発進させた。

「……っそだ、ろ。」

 ミラーを確認する余裕などない。ハンドルを握りしめる手に自然と力が籠った。

 間違いない。間違いなく、あの男が自分の……。

 まだ鼓動の早い心臓に、何度も無意識に舌打ちする。それから、どうやって会社へ戻ったのか、そして家へ戻ったのか、レジアの記憶は曖昧だった。
 ただ、あの店に行くことが怖く、翌日人生で初めての仮病を使い会社を休んだ。硬い敷布団の上で大きな体を丸め、ひたすら休息をとる。

『おーい、レジア。大丈夫か。』
「……すいません。」
『んー、まだ駄目そうだな。まぁ、とりあえず明日も休め。有給使っておく。』
「……すいません。」

 珍しく心配そうな上司の声に、携帯を握りしめて頭を下げた。体調不良を理由に、レジアは既に三日も仕事を休んでいる。買い出しに行く気も起きず、ただアパートで寝て過ごすだけだ。
 しかし、目を閉じる度にあの男の視線を思い出し体が熱くなるため、実際に寝ている時間はほんのわずかしかない。

「……うー……。」

 顔を洗う時に見た、自分の形相は完全なる凶悪犯のそれだ。こんな自分を喜ぶ番などいない。その反面、番の自分に気付いただろうか、今頃どうしているだろうか、とも考えてしまう。

「うわー、やめだ、やめ。気持ち悪いわ。」

 若干過った乙女思考すぎる内容に、背筋がぞっとしたレジアは気分転換も兼ねて食事を作ることにした。全てを順序立てて、手際よく行うことに集中して作るため、料理をしていれば番のことを忘れられる。
 思い立ったら即行動とばかりに、冷蔵庫の中身を確認していたときだった。

 ピンポーン

「ん?誰だ、こんな時間に。」

 時間はまだ昼前。仕事仲間が訪ねてくるにしても早すぎる。荷物を頼んだ記憶もない。
 勧誘か何かか、と思い、玄関へと向かった。スリッパに履き替え、返事も適当に扉を僅かに開けたが、その途端体を包み込んだ匂いに、レジアは慌てて扉を閉める。否、閉めようとしたが、ドアの間に靴先を滑り込まされ、自分より強い力で押し開かれてしまった。

「……っ!」
「どうして閉めようとするんだい?」

 匂いの甘さに固まるレジアに、男はシルバーフレームの眼鏡越しに目を細めたのが分かった。

「普通番から逃げようなんて思わないよね。どうして逃げたの?会社が分かれば探すのなんて造作もないのに。」
「……。」

 真昼間には似合わない、濃いグレーのストライプスーツに黒シャツ、臙脂色のネクタイを身に着けた男は、未だ動けずにいるレジアの顎下へと指を伸ばす。顔だけなら、レジアの強面の方が恐ろしいかもしれない。しかし、切れ長な一重が印象的な整った顔立ちの男は、圧倒的に従わせる側のオーラを放っていた。
 何も言えず、レジアのこめかみにジワリと汗が浮かび上がる。

「言い訳も思いつかない?レジア。」
「……っ。」

 どうして名前を知っているのか、など聞けるはずもない。聞かなくとも答えはおのずと分かった。

「とりあえず、この部屋はもういらないし、行こうか。」
「は?」

 男の言葉に混乱するレジアを強引に家はから引きずり出し、男が乗ってきたらしい高級車へと無理矢理押し込まれる。
 鍵をかけ忘れた、と男に訴えれば、今日中に男の仲間が荷物を全て男の家へと移すから鍵は必要ないと訳の分からない答えが返ってきた。

「ま、まだ俺は認めてねぇっ!」
「認めるも何も、この香りが全てだよ。」

 男の寝室の、無駄に大きなベッドへ乱暴に押し倒され、必死にレジアも暴れるが男の力にはかなわない。身体はレジアの方が大きいにも関わらず、だ。

「は……いい匂い。」
「……っ。」

 首筋に男の息を感じ、身体の熱が一気に上昇した。甘いパインの匂いに、涙が出る。

「たまんねぇ、マジで。」
「う、ぁっ。」

 Tシャツ越しに、乳首を擦られレジアの口から吐息が零れた。それに気を良くしたらしい男が、体を組み敷いたまま両手でレジアの乳首を嬲る。よく鍛えられた胸筋と共に、硬く立ち上がった乳首がシャツを押し上げ、酷く厭らしいものになっていった。

「レジア……レジア。」
「ん、ふ……。」

 頬や首筋、鎖骨へと唇が触れる度、電気のような痺れが走り、レジアの意識も甘い匂いと刺激で朦朧としてくる。
 自分より細めの男に組み敷かれているのも忘れて、快感を求めてレジアが男の背中に腕を伸ばしたそのときだった。

 ガチャ

「おい、セブ。番を連れてきたらし……あー、悪い。」
「うわぁっ?!」
「っと!」

 突然第三者の声が部屋に響き、レジアは渾身の力で男をひっぺがす。火事場の馬鹿力とでもいうのか、男はいとも簡単にベッドから落とされ、慌てて受け身を取った。

「……若。」
「へぇ……まさか、そういう感じとはなぁ。」

 ニヤッと笑う男の視線に、レジアは顔を真っ赤にして俯く。セブと呼ばれた男は、そんな男の視線から庇うようにため息交じりにレジアを背後に隠した。

「今日は休みを頂いたはずですが。」
「その分この二日寝てないんだろ?」
「……。」
「そう睨むな。まぁ……よかったな。」
「お陰様で。」

 セブの背中で男の様子は見えないが、声色で明らかにセブを揶揄っている、つまりセブよりも立場が上なのだと分かる。ふと過ったのは、あの夜セブが扉を開けていた男の姿。
 考え込むレジアを余所に、僅かに言葉を交わした後、男は部屋から出ていった。

「……はぁ。全く、若は……。」
「……あ、あの……セブ、さん。」
「ん?セブでいいよ。」

 ベッドに座ったまま、怖々話しかければ、先程よりも落ち着いた声色が返ってくる。ゆっくりと顔を上げると、いつの間にか目の前に来ていた一重の瞳と眼鏡越しに視線が合った。あまりの近さに若干後ずさるが、セブがベッドに乗り上げてきたため距離は変わらない。それでも、数分前より強引な様子がないため、レジアはホッと胸を撫で下ろした。

「あ、あの……セブさんは。」
「セブ。」
「……セブ、は俺が番で平気?怖くないのか?」

 若干、先程ひっぺがした罪悪感もあり、レジアは視線を再びシーツへと落とす。落ち着かなく動くレジアの指先に、セブの指が絡められた。レジア、と優しく呼ばれた声に、再び顔を上げたレジアだったが、セブの表情を見た途端顔を引き攣らせる。

「俺は自分より強そうな男を組み敷く方が好きだから、レジアはめちゃくちゃタイプなんだよ。心配ないからね。」
「……っ!」

 明らかに欲情した、強い男の視線に、レジアは先程まで相手が自分を遠慮なく組み敷いていたことを思い出した。

「お、俺が抱く方じゃ……。」
「レジアが俺の子供産んでくれなくて、どうするの?」
「こっ……?!」
「一応財力はあるから、何人でも養う自信あるから心配しないで。」
「ひっ、あ!」

 笑顔のまま、その手でレジアの一応大きい方である息子を柔く握りしめるセブに、レジアは思わず声を漏らす。それと同時に強くなった香りで、嫌でも相手の興奮が高まったと分かった。

「待ってっ!ちょ、ッと待て!」
「卵殻は早く作って損はないから。ね?」
「ね?じゃないっ!あ、あっ、待ってっ……んぅ。」

 少し乾いた唇が重ねられ、強引に舌が口内へと侵入する。これ以上喋るのを許さないとばかりに、口付けられ、抵抗する腕をものともせず、どんどん服も脱がされていった。



 ズブッ、グチッ、ヌチュッ

「はっ、あっ、あぁっ。」
「そろそろ大丈夫そう。レジア、挿れるね。」

 いつの間にか用意されていたローションで、ぐちゃぐちゃに、それはもうぐちゃぐちゃになった下半身から、セブの指が抜かれ、その刺激でレジアのペニスから僅かに先走りが零れる。しっかり解すと宣言された通り、時間をかけて丁寧に解された穴は四本の指が抜かれたあとも閉じ切らず、ヒクヒクと動いていた。
 所謂M字開脚の格好にさせられ、穴の様子をジッと見つめるセブに、レジアは穴があれば入りたいほどの羞恥に顔を更に赤く染め、涙を零す。

「挿れていい?」
「……っ。」
「レジア。」
「……うーっ。」

 セブは優しく問いかけてくるが、レジアにとっては自分から挿れて下さいと言わされる羞恥プレイ以外の何ものでもなく、唇を噛みしめてセブを睨み付けた。そんなレジアに、眼鏡を外し、髪を僅かに乱したフェロモン大放出なセブは満足そうに笑う。

「挿れるから、ちゃんと見てて。」

 拒否を許さない声色に、レジアは恐る恐る自分の下半身へと視線を移した。ゆっくりとした動作でセブの巨大なペニスが下半身へと近づいていく。
 膝を頭の近くまで折り曲げられた苦しい姿勢のまま、荒い呼吸を続けるレジアの中に、チュプッと小さな音を立てて挿入された。

「っああ!」
「レジア。」
「っ、ぐ……ぅ。」

 あまりの太さと熱さに、背を反らしたレジアだが、戒めるような声とそれ以上進めようとしないセブの悪戯に、再び視線を股間へと移す。

「ちゃんと入っていくね。どこまで入るかな。」
「はーっ、はぁっ、あっ、ぅ。」

 ボロボロと涙を零しながら、必死に見つめ続けるレジア。そんなレジアを見つめながら、わざとゆっくり押し込むセブ。しかし、レジアの締め付けにセブの額にも汗が滲んでいた。

「っ、あ……やく、っ、はやく、れてっ。」
「勿体ないからダメ。折角の初めてなのに。」

 少しずつ入り込む熱の大きさ、体位の苦しさにレジアはもう限界だった。レジアの訴えを笑顔で拒否するセブは、もはや悪魔と同じくらいの存在に思える。
 敢えてたっぷりと時間をかけてセブが全てを挿入し終わる頃には、レジアの息はか細く、視線も虚ろになっていた。

「レジア、全部入ったよ。」
「んっ、はぁ……分かったっ……分かったから、もう抜いて……っ、ねがい、だからっ!」
「どうしようかな。」
「セブッ……ひっ、ああぁっ。」
「っ!」

 深く挿入されたまま奥をグリグリと抑えれ、レジアの身体が強張る。声と共に体を震わせ、緩く起ち上がったままのレジアのペニスから白濁混じりの液体が割れた腹筋へと垂れた。その白濁を塗り込めるようにセブは掌を腹部へ押し当てる。

「うぁっ、お、押すのダメッ、んぁっ。」
「押すと当たる?」
「んっ、あっ、はぁっ……。」

 必死に首を縦に振るレジアを見下ろし、セブの口端が上がった。

「しっかり形を覚えてもらうまで、今日はこのままだね。」
「な……っ。」
「大丈夫。会社は明日も休みだろ?折角の初夜なんだ。じっくり楽しもうね。」
「ひっ、や……た、助け……うあぁっ!」

 その夜、防音設備がしっかりと施されたセブの部屋からは誰の声も聞こえず、静かな闇に包まれた。


終わり


レジア:二十六歳。誰もが怖がる強面。絡まれるため、体も鍛えている。コンプレックスでもあり長い前髪で顔を隠している。
セブ:二十七歳。若頭の右腕として働いている男前。執着・溺愛の度合は若頭と似たもの同士。

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