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07:グッバイ!クソみたいな世界!
「ふう…」

なまえと久しぶりの会話をした青雉はふっと息をついた。
海賊と一緒とはいえ、とにかく無事で良かった。

「とりあえず…腑抜けになっちまってる黄猿のとこ行こうかね」

なまえが居なくなってからというもの仕事も手につかず、自室に引き込もってしまっている黄猿の部屋に向かう。


コンコン

「ボルサリーノ、クザンだけど」

「…わっしの…かわいいなまえちゃんは…どこに行っちゃったのかねェ…」

「はいはい、その事なんだけどね。入るよ」

部屋に入ると大きなベットに横たわる黄猿の姿が目に入った。

「海に落ちてたら…死んでしまってるねェ…なまえちゃん…グスッ」

ボルサリーノのなまえちゃんの溺愛ぶりは知ってたが…まさかここまでとは

「わっしが…しっかり見張ってればこんなことには…もう一度ぎゅうぎゅうと抱き締めてあげたかった…」

「まぁまぁ、聞きなさいって…なまえちゃん生きてるから」

それを聞くや否や飛び起きた黄猿。

「クザンそりゃお前…本当か…?」

「ああ、さっき電話したら繋がってな。無事だそうだ」

「それで、わっしのなまえちゃんは今どこに!?」

胸元を掴まれガクガクと前後に揺らされる。

「あ〜、落ち着きなさいって…現在地まではわからない、ただ…」

「ただ?」

「海賊と一緒だ」

黄猿の手が胸から離れる。
同時に放たれた凄まじい殺気に青雉の背中に汗が伝った。

「……クザン…その海賊の名前…」

「教えてくれないかなぁ…」

「あー…だから落ち着きなさいって…ノースブルー出身のルーキー、トラファルガー・ローのとこにいる。」

途端に、黄猿の表情が変わる。

「死の外科医…だったかねェ…ずいぶん悪い噂を聞いてる…困ったねェ…」

「でも危害を加えられる事はないだろうな。あちらさん、なまえちゃんの事えらく気に入っちゃってる」

それはそれでまた厄介なのだが。

「な…気に入っちゃってるゥ…!?わっしの…わっしのかわいいかわいいなまえちゃんと一つ屋根の下一緒にいたら…ましてや相手がなまえちゃんに好意を抱いてる男だとしたら…手を出されねぇわけがないじゃないのォ…」

「とは言っても、どこにいるか分かんないからね…どうしようもないでしょうよ」

「…トラファルガーの噂を聞いたらすぐわっしに伝えてくれるように手配してくるよォ…」

「ああ、仕事熱心なこって」

「なまえちゃんがいないようなクソみたいな世界はこりごりだからねェ」

立ち直ったかどうかは疑問だが、まぁ職場復帰は固いだろう。

「おじさんがすぐ助けに行くからねェエ!!」



ブルッ

「…?」

「どうしたなまえ」

「ローさん…なんか寒気が…」

「暖めてやるよ」

「結構です」



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