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お前のせいだ(タカくく)*
※本番は無いです







こんな、急に部屋を訪れて、熱っぽい声色を使ってみせたり。同学年の友人達の前では決してしない。出来ない。







「へーすけくん、かーわいー」

「んっ、うるせ…っ」

屈んだ俺の頭の上から間の抜けた台詞が降ってくる。文机に座り、足の間に俺を跪かせ更には竿をくわえられているこの男がどんな顔してるかなど、容易に想像出来てしまう。きっと、とんでもなくニヤケただらしない顔に決まってる。

「ね、へーすけくん、中々巧いね」

「そりゃどーも」

口淫なんて、ましてやその先の、後ろの穴にモノを突っ込まれる行為なんかこいつと出会いでもしなきゃ絶対経験しなかった…したく無かった事だ(もしかしたら忍務であるかもしれないが)
こいつに出会って俺はおかしくなったんだ。だって、そうだろ?理由も無く部屋を訪れたり、いきなり下袴剥ぎ取って逸物を口にくわえ込んだり、そんなことは斉藤の専売特許だろ。何で俺が、頼まれてもいないのに。

けれど、現にしてる、俺が。何で。何で。
固くなったソレを喉の奥までくわえ込んで、少し歯で刺激すると零れくる先走りを味わう。
どんなに羞恥心があろうと、いざ始めてしまえば躊躇いも無くやってのける自分に嘲笑してやりたい。
何で俺が。




口の中に広がった熱い苦い液体を飲み下しながら、考えた。




俺にとって特別な何かが、斉藤にはあるからだ。斉藤は、俺がどうしようも無く堕ちて、嘘を吐いたり泣き喚いたり(ヤってる時に泣くのは別)しても許してくれる気がする。終いには苦無を喉元に突き立てようと、最後まで笑っているのでは、そんな気さえする。

つまり俺は斉藤に甘えている。何をしても許してくれる、斉藤の愛は無償だったから。俺にとって唯一甘えられる相手だという事。何で寄りによってこんな腑抜けた奴なのかは人類最大の謎という事にしておいて欲しい所だ。
俺がどんなに必死に取り繕ってみてもこいつには適わない(忍術以外は)。だからもういっそのことさらけ出してしまった方がいいと思った。だから、会いたくなって、部屋を訪ねて、こんな状態に陥った。

嗚呼、一歳の差はこんなにも大きい。忍術だけじゃなく、人間的にも。俺はそれが悔しくてたまらない。
斉藤のそんな未完成な大人の部分が、愛しいと思ってしまうのが悔しくてたまらない。






「なぁ…早く、頂戴」





end.



09,3,13




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あきゅろす。
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