【You're sweet.】 「ちょ…ちょっと、コンラッドさん??」 「ん、何?ユーリ」 「顔…近いんですけど……」 広い部屋 ベッドの上 俺の目の前にはこの部屋の主――コンラッド――の顔…… 「愛する恋人の唇を奪いたいって想うのは当然だろ??ユーリ…」 ちゅっ… と音を立てて吸われる唇― 「キスは分かった……でもなんで俺押し倒されてるわけ??」 「愛する恋人の初めてを奪いたいって想うのは当然だろ??」 「うっ…なんか後者の方が本音の気がする……」 ――今日漸く想いが通じて、嬉しくて、コンラッドの側にいたくて部屋まで来たのに、まさかこんな事になるなんて… 「そうかもしれませんね。……駄目ですか??ユーリ」 ――あぁ、そんな爽やか笑顔で誘わないでくれよ。断れなくなるじゃんか。……いや、正直コンラッドとヤりたくない訳じゃない。不安なんだ……だって初めてだから―― 「大丈夫。心配しないで。俺が全部教えてあげるから」 ギュッとコンラッドの服を掴むと、俺の心情を理解したのかそんな言葉が返ってきた。 そして優しく抱きしめられる。 「……あったかい」 ――人肌ってこんなにあったかいものなのか… そっと唇同士が触れ、唇の隙間からコンラッド侵入してくる。舌で歯列をなぞられ舌を絡ませられる、それだけで俺の体は震えあがる。 「っ…はぁ…」 「ふふ、ユーリ。感じてるの??」 「な、なんで!?」 「ここ硬くなってきてるよ…」 「えっ、あっ、ひゃぁっ!?」 コンラッドの手がズボンの上から俺自身を包みこむものだから、思わず甲高い声を上げてしまった。そのままやわやわと揉まれていく。 「…ふ、んっ…はぁ……」 ソレは徐々に熱を帯び始める。 「ココ、もう窮屈ですね。今解放して上げますよ」 そういってコンラッドはベルトを外して、ズボンとパンツを一緒に踝辺りまで下ろした。 ――恥ずかしい……でもこの体中の熱をどうにかしたい 今の俺には後者の方が勝っていた。 「コン…ラッ、ド…もぅ…あぁっ!!」 コンラッドの手が自身に触れた瞬間、俺はドビュッという音ともに白い液を撒き散らした。 汚れたコンラッドの手… 「…もうイっちゃったんですか??…まぁ、初めてですから仕方ないですよね。では、今度はこっちでイって貰います」 コンラッドの指が俺の後ろの穴に触れる。 ――まさか! そう思ったときにはもう遅かった。さっき吐き出した物も手伝って、指は難なく蕾に収まった。後ろに感じる違和感… ――うっ、気持ち悪い… 奇しくも愛しい人の指をそう感じてしまった。それが動き出すまでは―― 「ふふ、気持ち良いんでしょう。」 「…っ…そ、そんなこと…言…っちゃ…や、だぁっ…」 違和感はすぐに快感に変わる。 「そんなに気持ち良いですか??もう2本目も入っちゃいましたよ」 その2本がバラバラに動くと、更なる快感が襲いくる。 「…んっ…はぁ……そこっ、いい…ぁあっ…」 「…っ…ここですか??」 指が良いポイントを突き上げる。 「…はぁっ…そ、そこっ…ぁあっ!…っ…」 「ここですね??」 ここぞとばかりにソコを突く。 「…っあぁっ……ぁぁああっ!!」 勢い良く放出し、俺は果てた。 *** 「…っん…コンラッ、ド…」 「どうしました??ユーリ」 コンラッドは後処理をしていた。服は全く着崩れていない。俺には毛布がかかっている。 「コン、ラッ、ド…」 瞼が重い。 「初めてで2回もイってしまいましたから、疲れたのでしょう」 「コン、ラッ…」 意識が遠のいてゆく―― 「ゆっくりお休みなさい。…ユーリ」 俺は深く沈んでいった。 最後に見た、 コンラッドの笑顔と共に 夢の中へ―― 優しい笑顔…… そんな彼が大好きだ *** 『ふふ、寝てしまいましたね。あぁ、愛しいユーリ。これから貴方を俺色に染めてみせる……。覚悟していて下さいね』 [fin.] |