[携帯モード] [URL送信]
温かいレモネード 2














白いシーツに、トキの躯を縫い付ける

唇を貪れば、息苦しそうな声を漏らす

大した愛撫もしないうちに、嬌声を上げた

どれをとっても初めての行為

まだ幼さの残る躯に、私が教え込んだ








「クロツグさ、ん!」

「は、っ…トキ」


小さな躯に、不釣り合いなものを受け入れる

躯に走る快楽に堪えようと、必死に私の背中に掴まるトキ

そんなトキの額に優しく口付けをすれば、情事中とは思えないような爽やかな笑みを浮かべた

その笑みがまるで仇となったかのように、私は躯を以前にも増して激しく動かした


「ク、クロツグ、さ、ぁ!あぁあ、あぅ、ひ……あン!」

「トキ…っ!トキ!」


快楽から逃れようとする腰を、無理矢理引き寄せて自身を打ち込んだ

嬌声が悲鳴のようになり、部屋に響く

トキの躯が大きくのけ反る

潤んだ瞳が蕩けて、それからゆっくりと閉じた

先に達して、力の抜けたトキの躯に数度打ち付けた後、私も欲望の全てを流し込んだ





「トキ、大丈夫か…?」

「……ん、大丈夫、だよ」

「そうか」


その言葉を聞き、トキの躯を抱き起こした


「……クロツグさん?」

「トキ、私が好きか」

「うん、大好きだよ」

「…私を好きになって、辛くないか」

「全然」





抱き起こしたトキの躯を反転させ、四つん這いの状態にさせる


「……トキ、私も愛しているぞ」

「…何かあったの?」


その問いに答える前に、私はまた自身をトキの躯に埋めていた


「…クロツグさんっ、ひぁ!」


挿入の衝撃で腕が崩れて、トキは枕にのめり込んだ

尻だけを上に突き出す形になる

先ほど達したばかりのそこは、まだ熱く蕩けていた

腰を引き、自身をギリギリまで引き抜いてから、一気に突き入れる

トキは枕に押し付けた口から、くぐもった声を発した

後ろから無抵抗のトキを好き勝手に扱う

ビクビクと跳びはねる躯

汗ばむ背中に舌を這わせれば、更に跳びはねた

そんな様子が愛らしくて、私はトキを激しく愛した












久々に家族に会った

ファイトエリアと違って、殺伐とした雰囲気など全く無い我が故郷フタバタウン

着いた途端に、妻と息子が駆け寄って来た

そんな家族を抱き締める自分に、嫌悪感を覚えた




家に居たのは1日だけ

休みはまだ3日も残っていたが、そうは言わずに足早にファイトエリアにある自室に帰って来た


「お帰りなさーい!」


トキが笑顔で出迎えてくれた

その体を抱き締めた時、家族と一緒に居た時よりも幸福感を感じた事に驚いた

私は、家族よりもトキを愛しているのか?

不倫という関係、周りから見れば汚れているだろう


「クロツグさん…ジュンやおば様は元気だった?」

「…あ、ああ」

「そう、良かったね!」


爽やかに笑うトキ

その表情だけを見れば、不倫している事など全く感じさせない




だけど


「トキ、淋しかったのか?」

「え?別にー」

「…泣いたのか」


トキの頬に、乾いた涙の跡を見付けた


「…あ!うん、これはさっき観てた映画に感動してね…あはは」


そんな時、私はトキだけの傍に居たいと思う

トキの躯を抱き上げて、そのまま寝室になだれ込んだ
















肉のぶつかる鈍い音がする

その度に小さくくぐもった声が、私の下から途切れる事なく漏れた

トキのふとももには、どっちの体液ともつかないものがとめどなく流れている

トキの躯はガクガクと震え、今にも崩れそうだった

そんな躯をなるべく優しく支えながら、自身をトキの中をえぐるように突いた


「………トキっ…くっ、トキ…淋しくさせて…ごめんな…」

「……ふ、ぇ…?」

「私は、中途半端で…すまない…っ」

「…そんな、こ、と……ぁあ、ないよ……ンンぅ」


私はトキが好きだ、愛している




…でもきっと、家族も愛している


トキの優しさに、私は完全に甘えている

結果、私の中途半端な対応は、トキを苦しめている


「…トキ、私を…………愛しているか」

「はぁ…あ、ぁ……す、好きだ、よ……あン!………愛してるよ、私は、ぁふ……クロツグさんだけを愛してる」

「トキ…」

「あぁ!…ぅ……これからも………ずっとずっと!」



トキの言葉は何時だって真っ直ぐで、尚且つ純粋な愛情に満ちていて、私の心を激しく揺さ振る

それがあまりにも心地良くて、不倫という関係を断ち切れなかった

いけない事だとは分かっている反面、トキの気持ちに応えてやりたいと思った



それが私の想いであり、そして決意でもあった


















空が白くなる頃、ようやく私はトキを解放した




死んだように眠るトキの躯に触れる

昔と変わらない美しい躯

変わったといえば、可愛いから綺麗に変わったことか




「…うぅん……」


トキが苦しそうに、唸った

思わず、無理をさせ過ぎた事が頭に蘇った


「トキ、大丈夫か…?!」

「……クロツグ…さん…え、何?」

「…すまん、苦しそうにうなされていたから…つい起こしてしまった」

「そう?…別に苦しくも痛くもないよ?」

「……ハハ、若いって良いなぁ」


私は今になって体が軋んで痛いよ………自業自得だが


「フフフー…もう結構回復してるしね」


あれだけの事をした後というのに、よくもまあ清らかな笑みを浮かべられるものだ



おもむろに、トキの首筋に唇を寄せた


「…汚いよ、汗びっしょりだからね」

「構わない」


そのままトキの唇に移動する

キスをする寸前で、口に手を宛てられた

「チューする前にシャワー浴びたいなー」

「別に口は汚くないだろう」

「1回サッパリしたいんだって…クロツグさんだってすごいよ」


トキに言われて、自分の躯に目をやれば、うん、まあ…トキを愛した証が体中に染み付いていた


「それでも今、キスしたい」

















そのままキスをしよう
(君を愛した証が消えないうちに)





















2009*03*13
長いわ!←
長いのでエラーとかあったら御一報を



[戻る]


あきゅろす。
無料HPエムペ!