ライバルはルカリオ?! 1
鋼鉄島でトキに出会ってからというもの、私の心は彼女の物となった
つまり彼女に恋をした
鋼鉄島では彼女と協力して悪党を退治した
出会って直ぐに嬉し恥ずかしの共同作業というやつをした事になるな、うん
周りから見たら私達は夫婦に見えたに違いない
そんな幸せな時間もつかの間、彼女は直ぐに鋼鉄島を去る事になった
別れ際、エンゲージリングか何かを渡したかったが生憎出会いが突然だったので用意が出来なかった(現在はちゃんと用意してある)
せめて、もう一度会えるようにと願いを込め、ホッカイロ代わりにしていたルカリオの卵を渡した
彼女は満円の笑みで「ありがとう!」と言った
あれは将来を約束してくれた笑みに違いないな、うんうん
彼女は私と別れた後、シンオウリーグを見事突破し、更なる高みを目指す為にバトルエリアにやって来た
そこにある「しょうぶどころ」という喫茶店で私達は再会した
それからはよく会えるようになった
魅力的な彼女はしょうぶどころに訪れるジムリーダーの餓鬼、ではなく少年達にも惚れられていた
だけど、彼等が彼女に手を出す事はない
何故なら…
「シンユエ〜vvv」
『アウッ!』
トキは隣に座るルカリオを抱きしめる
私もルカリオになりたい
彼女は私があげたルカリオの卵を孵化させ、立派なルカリオに成長させていた
君達から私への愛を感じるっ!
「シンユエ」と名付けられたルカリオは赤いバンダナを首に巻いていて、非常に可愛らしい(「シンユエ」とは異国の言葉で月と星という意味らしい。何でも私と出会った夜の空には満月と満点の星が浮かんでいたからとこの名前を付けたらしい。全くトキは私の事を愛し過ぎではないだろうか。勿論私もトキを愛してる!!)
話を戻すがジムリーダーの少年達が彼女に手を出せない理由
それはシンユエが彼女の事を守っているからだ
全く…躾が上手いな、トキ
今日もしょうぶどころに置いてあるテレビ前、私の定位置に座っていると彼女がやってきた
一通りバトルを終えると、彼女はいつもカウンター席に座る
そこでマスターとたわいもない世間話をするのが彼女の日課だ
私は席を立ち上がり彼女に近付く
「やぁ、トキ…今日も可愛いね」
「でね、マスター聞いて下さいよ〜」
…ふふ、聞こえてないみたいだね
彼女の肩に腕を伸ばす
『アウッ!』
バチンッ!
「…」
彼女の肩に私の手が到達する前にシンユエが私の手を払い退けた
かなり前置きが長くなり、言い忘れるところだったが
最近私には悩みがある
『グルルル…』
シンユエが歯を剥き出して私に威嚇し始めた
これだ
彼と私の仁義無き戦い
これは序章にすぎない
2009*02*03
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