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ぐだぐだ(中佐時代)
ハチハチのハチさんのところでリグシドを拝見したらなにか手がふらふらとこう。



ナバートが推していたプロジェクトが無事発足することになり、前祝いだと飲み会をすることになった。
……それはいいのだがなぜ開催場所が私の家なのだろう。
「モコモコミルクソーダしか飲まないくせに毎回うっかり他人のグラス取り違えて真っ先に潰れるからよ。私があなたを運べるわけないでしょう」
ぐうの音も出なかった。ついでながらかすかに存在した下心も粉砕された。うう、全く意識されていないのだ。
「つまみができた」
「あら、これ好きだわ。ありがとう」
……。いや、好きなのはつまみだとわかっているぞ。勘違いしていない。頬が熱いのは気のせいだ、気のせい。
そんなこんなでソファに並んで(モコモコミルクソーダを)飲み始めて数時間、突然コミュニケーターが音を立てた。緊急任務か。いや、
「リグディ?」
「なに?仕事?」
「違うと思うが…ハロー?」
『よーロッシュー!』
鼓膜が破れるかと思った。
「うるさいぞ!」
怒鳴り返す。
『今すっげーいいこと聞いた!ちょっとお前ジルに頼んでみろよ!』
全くこたえていないようだ。
「なに?ナバートがどうかしたのか?」
『だってジル最高だろー!』
酔っているらしい。大声の後ろにも喧騒と、何度か聞いたことのあるリグディの部下の声がする。
「私の話?ちょっとかわってちょうだい」
コミュニケーターを渡す。
それから二、三会話が続いたのだが。

ばきっ

「なっ!?」
折られた。
「ナ、ナバート一体何を」
プライベート用の端末で、任務に支障はないとはいえあんまりだ。
「ロッシュ」
「はい!」
さすがに苦情を述べようとしたところでナバートがこちらを向く。目が据わっており思わず姿勢を正してしまう。
「あなた任務で現場に行くのが多いわよね」
「まあ、そうだが」
「デスクワーク中心の私と違って危険もあるわよね」
「ないとは言えないが」
ナバートが詰め寄る。
近い。そして酒臭い。そういえば、モコモコミルクソーダしか飲んでいなかった自分はともかく、相当な量を飲んでいたのではないだろうか。
「あの、君は酔っていないか」
「そんなことどうでもいいのよ」
手を掴まれる。
なんだ、なにが起こるんだ。
「寿命、延ばしてあげましょうか」

もにゅ。

えっ。
柔らかい。
薄い布越しの暖かさを感じ、慌てて目をやるとさらに力が込められて橙のタイが指に触れた。
いや、あの、前から思っていたんだが君の着こなしは目のやり場に困るというかなぜシースルーなのだとかタイが揺れるのを追ってしまうだとか、いやいや追うどころか今実際に触っ……
「ん、ロッシュ」
ナバートはさらに私の手を引き寄せ、白のジレとアンダーの間に指が挟まれる。圧迫されて柔らかな感触が強調される。
そのままナバートが私の膝に乗って、……暗転。
「ここまでして既成事実作れないってどういうことよ!」
……空耳だと信じている。


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あきゅろす。
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