妄想圏外区域 Understanding Impossible 「アイキュー。またあれのところに行くのか?」 地上が闇に染まりきる、丑三つ時。 コウモリの姿になって飛び立とうとしていたアイキューに、そんな声がかかった。 「…何をしようと僕の勝手でしょう、ベルガ」 「確かにそうだが、あれと余計な関わりを持たない方がいい。始祖に目をつけられたら…」 「そのくらい分かってますよ。言いたいことはそれだけですか?」 「…ああ」 アイキューはベルガを一瞥すると、今度こそコウモリに変化して闇夜へと舞った。 . [*前へ][次へ#] |