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命がけの映画(捏造、王優)

またやります。
捏造CP、ヒーロー王都楼&怪盗優作。
ちなみに今回は、
「犯罪者王都楼&怪盗優作」なコンセプト。
(王都楼視点)








「つまんないなぁ。こんなところ。」

僕はいま犯罪者として牢屋送りになっている
終身刑・・・ああ、いやだ。
「身が終わるまでの刑」だって?
こんな退屈な日、もう飽きたんだよ。

「最近面会もできないし、怪盗君・・・元気かなぁ」

怪盗君。
僕がまだ留置所にいたときに面会に来てくれた人。
ああ、会いたいな。
・・・会えないな・・・・悔しいな・・・
この鉄格子、なくなればなぁ
脱獄でも、できないかなぁ。
無理だよな・・・こんなところから・・・

そうだ
ここにいることを考えないで、
ここから出ることを考えればいいのか。

たまに、面会を許してくれる日がある。
そのときに、勝負を仕掛けようと思う。
あのときだけは、面会者と硝子をはさんで二人きり。
見張りは、やっつければいい。
僕、運動神経には結構自身あるし・・・
(トノサマンのおかげでね)


さあ、決行しよう




某日、僕は、脱獄をしてやった。

-----------

「案外楽勝だったな」

久々の外だ。
久々の太陽だ!
当たり前のこれらが、気持ちいいなんて、
僕も腐ったもんだ。
さ、とりあえずこのだっさい服を変えようかな。

僕は一度自宅に戻り、あまり目立たないような服に着替えて変装をした。
私服はもうすこし華美にしたいけど、
あんまり目立ったらばれる。
だからまあ、仕方なくちょっと地味めな格好。


脱獄したって、
いつかはまた、あの場所にもどるんだ
それまでに、なにか・・・

取り敢えず、怪盗君に会いたいな・・・
あの面会のときに聞いた電話番号。
まだ使われているだろうか・・・
何ヶ月も前のこと、
まあ、引っ越さなければ大丈夫だし。
取り敢えず、自宅の電話から電話を掛ける。

「あ、もしもし」
「怪盗君?」
「・・・・あの、どちら様・・・ですか?もしかして、マレカちゃんの・・・?」
「僕、王都楼」

そう名乗ったときの電話の向こう側の怪盗君は、
なんか、その・・・・叫んでいた。

「え、え?!さささ、詐欺ですか?!」
「酷いな・・・僕だよ。」
「本当に・・・?なんで?どうして?だって・・・」
「詳しいことはいいじゃないか、とりあえず、君に会いたい。駄目かな?」

怪盗君は間髪いれずに、もちろん、と返してくれた。
久々の彼との再会だ。
でも僕は脱獄の身、迂闊に外には出られないが、ま、変装してるから平気かな。
なんて軽い気持ちで外に出るようにお願いをした。


約束の時間より、少し遅れさせて、彼の居るのを確認した。
いつもよりは派手な服で来ないように、といっておいたら、だれだかわからないくらい地味な服を着ていた。
(一瞬わからなかった・・・・)


「!!!オートロく・・・・・」

叫んだ彼を抱きしめて制した。

「大声で叫ばないでね・・・」
「ご・・・・ごめんなさい・・・・」

何秒か抱いたまま硬直した。
僕自身、人に触れたのがもう大分前だったので、
ちょっと幸せだったのかも。

「あ、ごめんね。」
「あの、オートロ君・・・」
「その呼び方だと、いろいろとまずいんだ・・・今回別れるまでは、真悟って呼んでもらえる?」
「えっ・・・!?」

王都楼、なんて僕しかいない苗字だ。
あらゆるところで「オートロ君」と呼ばれるのは困る。

「じゃ、えと・・・真悟さん?」
「そ、そんな感じでよろしくね、優作君」

彼は頬を赤くしていた。
彼の笑顔・・・すごく久しぶりだ。
人目に着かない場所・・・そうだ!

「ねえ、映画なんてどうかな?」
「映画・・・?いいですよ!」

そう、映画館は暗いし、人目につかない。

「ねえ、いまさ、なにがやってるの?」
「うーん・・・僕、そういうのには疎いんですよ・・・」
「ま、とりあえず、移動しようか。」

同じところに長くいるのは落ち着かない。
僕らは映画館に移動した。
とりあえず、適当な映画のチケットを買って、
上映時間の15分前に席に着いた。

「・・・なんかわくわくしますね!オ・・・あ、真悟・・・」
「そうだね。でも、突発的とはいえ、恋愛映画のチケットを買うなんて・・・優作君・・・」
「あ、だって、なんか・・・その・・・よく分からないから・・・」

そう、チケットは「恋愛〜僕と彼女の青春物語〜」らしい。
僕は、正直苦手だ。
青春?・・・なんだよそれ・・・。
だんだんと暗くなってきた・・・
映画の音は、いつになっても下がらないんだな・・・
う、うるさい・・・

始まって10分で、もうラブラブしはじめた。
ひとりの女を巡って、3人の男が戦うのか。
きっとこの男だな、主人公は。
なんだか、この設定・・・

「真悟・・・なんだかこの設定、トノサマン・丙みたいじゃないですか?」
「・・・」

なんだか聞きなれた内容だと思ったら・・・・
昔僕が演じていた、トノサマンと同じ内容。
そうか、懐かしい。
あのときは・・・
なんだか少し後悔する。
あのときは、くだらないあの仕事も、
少し、楽しかったっけ。

映画が始まって1時間くらい。
僕の肩が重くなった。

「・・・?ゆ・・・優作君?」
「ふぁ?・・・あ、ッ・・・あ?」
「ね・・・寝たの?ま、たしかに甘ったるくて眠くなるけどね・・・」

起きてはいられないらしい。
コックリコックリして、また僕の肩に寄りかかった。
僕は優作君の肩に手を回して、
僕の方に寄せてやった。
なんだか映画館でここまで爆睡するのも珍しい。

「寝てるの?」
「・・・・ん・・・」
「優作君。これで、もしかしたら会えるの最後かもしれないのに・・・ま、いいね。」

不思議な気持ちだった。
そのまま映画は終わってしまった・・・

「終わったよ。優作くん・・・」
「ん・・・はッ!あわわわわ・・・・ごめんなさい!」
「いいよ、今日一日、君と居られただけで」

僕は明るくなった映画館で寝ぼけ眼な優作君に微笑んだ。

「僕、そのー・・・昨日・・・仮面マスクのほうの仕事をやってたから・・・遅くて」
「え、まだやってたの?強盗」
「ごごご強盗?!僕は怪盗です!!それにちゃーんと予告状をだしてますから!」
「予告状だしたからって・・・って、まあいいや」

僕は立ち上がって外に出ようとする。

「あっ!ま・・・待ってくださいよ!」

僕は追ってくる優作君の手を取った

「!・・・・真悟?」

焦る優作君をよそに、思い切り引っ張り、自分に寄せて抱きしめた。

「あの・・・あの・・・・」
「君に会えるのも、今日で最後かもしれないんだ」
「え・・・なんでです?またきましょうよ!映画」
「そうだね。次は・・・ほかのところにしよう。優作君の眠くならないとこね」
「面目ないです・・・・」

優作君は笑いながら、僕の腕の中にいた。

「さ、そろそろいこう。あんまり遅くなるよ奥さん心配するんじゃない?」
「ま、まだ大丈夫ですよ!」

そういえば、僕の状況を話していなかったっけ。
でも、話したくない・・・このままでいようかな。

「もう、会えないんですか?」
「うーん・・・わからないよ・・・僕がうまくやれば」
「・・・・やっぱり、そうなんですね」
「え?」

優作君は僕の手からスルリとぬけた

「でも、僕また誘われるの待ってますから!そうだ!今度は僕から誘おうかな・・・なんて」
「そうだね、楽しみに・・・待ってるよ。」

パトカーの音。
遠くの方でなっていた・・・

「あっ!じゃあこんなのどうです?僕が予告状を送るとか!」
「・・・・・あのさ・・・・」

そんなことしたら、一発で逮捕だよ
なんて夢のないことは言わなかった。

「・・・・そうだね。じゃ予告状まってるよ。僕が外にいるときに頼むよ?」
「はい!」
「じゃあ、また会おうね」

じゃあ・・・なんていってしまった・・・
でも、また会えるかな
いや、会うんだ・・・

優作君は手を振っていた。
今日は幸せな日だ・・・


ひぐらしが鳴いている・・・
もう、夏も終わりか・・・・

夏の終わりの、いい思い出だった・・・




end



うへ。
なんじゃこりゃ。
かなりグダグダになった^^
でも捏造大好きなんですわコレ!
因みにオートロを逃がしたのはハラバイさんあたりで^^




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