「もぐもぐ」 「うまいか?」 「うん!亮ちゃんは料理がお上手だね。」 「そりゃどーも。うらっご飯粒付いてるぞ。」 目の前でオムライスを頬張ってるこいつの世話をし始めてもう10年になる。初めは同い年なのになんで俺がと思った。しかも遊び盛りな5歳の子供に有り得ないとも。 「亮ちゃーん、プリンは?」 「はいはい。」 でも俺の作ったものを嬉しそうに食って、楽しそうに俺の後を着いてくるこいつを世話するのがいつのまにか普通になってきて。 「亮ちゃんは、なまえのこと邪魔?」 「は?何言ってんだよ。」 「もうなまえも中学3年生だから、そろそろ亮ちゃん離れしなさいってみんな言うの。」 だからなまえ、亮ちゃんと一緒に居るのやめる。 無理だと思った、なまえじゃなくて俺が。いつか離れるなんて考えなかった訳じゃない。俺から離れろとこいつが言われてるのも知ってた。でも離れられなかった。 「んなこと今更気にすんな。」 「亮ちゃん…」 「一緒に居たいのは、お前だけじゃねぇつーの。」 「!?」 「わかったらプリン早く食えよ。ゲームすんだろ?」 「うん!」 今はまだこいつの傍でその嬉しそうな幸せそうな笑顔を見ていたいんだ。 保護者ですから (本当はそれ以上になりたいけどな) title by 確かに恋だった ←→ [戻る] |