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明日はどこから
7


混乱した頭に加えて、さっきの周期的な自己嫌悪に押し付けられたクソでかい不安がぐるぐると混ざって、


ああああ、もう、わけ、わかんねえ。






気がつくと俺はボロボロと目から大粒の涙を零していた。




あれえええ。
ほ、ほんとに泣いちゃったよ…


恥ずかしい。いやマジで恥ずかしい。
人前でしかもこんな情けない状況でアホみたいに涙が止まらない。

止まらないのだ。












「ふ、ううっ…うえ……」


「あんた…………泣くんだ」


「おま…え…っ…ざけん、うっ」


「………………なあ五條、こいつ本当に裏の奴かよ」


「あ?だからさっきから言ってんだろ。違ェって」


「は?じゃあなんでお前は────」














『なあ、よく分かんないけどさあ、棚町泣かせたの、あんたら?』






















俺の携帯電話から響くこの声。
いつの間に発信ボタンを押したのか、はてさて。

この………………………………………こ、えって………ぇ!!!!!
















「ぢがみざんんん!!?」


『棚町大丈夫?その人たちに何された?』


「いやあああああ!ずみまぜん!ごめんなさい!あああの、一過程しゅ、終了いいいたしまして、お電話をば、」


「………もしもし」


「あれえ!?」


『…棚町は俺の部下です。何かしたってんなら俺が許さない』


「俺はひ………棚町さんの同居人の五條と申します。…俺の揉め事に棚町さんを巻きこんでしまって申し訳ない」


『じゃあ棚町に直接危害を加えたりは無いってことか。で、なんで泣いてるの?』


「原因は俺がきっちり片付けます。同居人として」


『……あのさ、一つ聞いてもいい?』


「はい」


『なんで棚町と同居することになったの?』





















何を話しているのか、倫は体を起こして俺の腹の上に跨って近見さんと電話するもんだからさっぱり分からなかった。
それより苦しいです、この格好。



と、その時。
倫がこちらを見て、にやりと笑った。


……なにその悪い顔。
近見さんに何話そうとしてんだボケェ…

しかし嗚咽は収まらず、頭の中はぐちゃぐちゃで、俺はもう自分で動く気力さえ無かった。



ああ、俺終わった。






























「棚町さんが、俺を助けてくれたからです」









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