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明日はどこから
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「お…わったああー…」






ひととおりの作業を終えて窓を見ると、春の綺麗な夕焼けが見えた。
少し目を離した隙に、それはうす紫の夜空に変わっている。不思議なもんだ。
太陽はちっとも動いた素振りを見せないのだから。





…もう夕方かあ。

さて倫は、帰ってくるだろうか。
逆にここに帰ってきたら、昨日、余程の決心でわざわざ私立の寮から出てきたと判断する。
だってそれ以外、考えられない。……生憎、俺の軟弱な頭ではな!



そう、余程の。

やっぱり、許容できないほどの、嫌なことがあったんだと思う。


昨晩話してみて分かったのは、あいつは頭が良い人間だってことだ。
そんぐらいは分かる。
というか、俺でも分かるんだから多分超簡単。
言葉に迷いが無い。それでいて、変な説得力がある。…俺がわけの分からんうちに流されてしまったように。



そんな奴がこんな(オンボロ)アパートの知らない腐りかけニートもどきの部屋に転がり込むなんて、まずしないんじゃないかと。
…もしかしたら、そっちの面でかなりの馬鹿かもしれないけど。
しかし、……プライドってやつがあんだろ。あれだけ生意気なんだから。

そうだ。
生意気言いながらやることちゃんとやってたじゃん。
なにそれ、心も男前ってか。
同じ世の中に生まれてきてこの差だぜ、

ほんと……

























…結局俺が何を思ってんのかって、そりゃ。



なんとなく、本当になんとなく、





倫に帰ってきてほしい、って。










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