オレンジの涙
遊園地
「やっほーっ♪」
「ちょっとさくら待ってよ」
なんでこんなにはしゃぐかと言うと…
遊園地に来ているからだ。
テスト前に約束したことを覚えてくれたツナと二人で来た。
この遊園地は、まだ幼かった頃によく連れていってもらった、懐かしい思い出の場所でもある。
やっぱり遊園地に来るとこの歳でもワクワクしちゃうよ!!
「久しぶりに来たねさくら」
そうだよね……
キラキラ光るこの場所は、今も昔も変わっていなくて、なんとなく子供の頃に戻ったみたいな感覚になった。
「ほんと…変わってないね」
そういえば幼い頃のあたしは、『大きくなったら、彼氏と此処に来て観覧車にのるんだぁ♪』なんて言ってたっけ??
「さくら!!こっちこっち」
「わぁっ!!ちょっと待ってよ」
急にあたしの腕を掴んで走り出すツナ。
どこに行くんだろう。
「えへへっ…ここ懐かしいでしょ??さくら?」
「うわぁ……ここっ!!遊園地に行く度にいつか乗りたいって言ってた!!」
忘れてなかったんだね。
あの頃は、このジェットコースターに乗りたいって駄々をこねて、パパを困らせちゃったんだよね。
そしてママにアイスを買ってもらって……パパの背中におんぶをしてもらって、寝ちゃってたんだよね。
今思い返せば、すごく恥ずかしいなぁ///
ただ今地上からかなり高いところにいます。
3
2
1
………ッ!!
「き………きやーーーーッ!!」
ビュッっと風を切る音は、とても心地のいいものだった。
「さくら楽しかった??」
「うんっ♪」
乗りたいものを順番に乗っていく。
ツナはと言うと、何も言わずに付き合ってくれた。
楽しい時間と言うものはあっという間に過ぎて行くもので、もうすぐ帰る時間になってくる。
「ツナ……最後にあれに乗ろ??」
あたしが指差したもの。
それは観覧車…。
「んーっいい景色!!さくらも見なよ」
「ほんとだぁ!!ツナ今日は一日、あたしの我が儘に付き合ってくれてほんとにありがとーッ」
ツナはにこっと笑ってくれて、こちらこそっなんて行ってくれた。
「将来??近いうちにまた来れるといいね…さくら??」
「お互いね??」
クスッと笑ってどっちが早く来れるんだろ…
そんな話しをしながら家へと帰った。
明日はハルと京子とのケーキの日。
なんだかんだでいろんな話しが出来そうで、今日あったことを話したいと思った。
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