オレンジの涙
帰ろう
「ごめんね骸…」
「絶対に離したくありません!!離したらさくらは離れていくでしょう??」
骸の声はあたしの耳に微かに聞こえてきた。
人が離れていく事は怖いと思うことはよくわかる。
最近までそうだったもん…。
いつの間にか無意識のうちに、骸を抱きしめていた。
「ごめんね……あたしやっぱりツナと一緒に帰るね。でも離れるわけじゃないから」
思っていた事をすべて伝えようと思った。
だって言葉にしないとちゃんと伝わらないこともあるから…。
「また遊びに来る…絶対に……」
骸の抱きしめていた腕の力が、いつの間にか緩んでいた。
そっと骸から離れて、ツナのところに走って行った。
「わっ…!!」
思わずかけて行って飛びついたため、ツナはおもいっきり尻餅をついた。
「お帰りさくら」
「うんっ!!ただいまツナっ」
ツナが待っていてくれているため、急いで荷物を詰めた。
「さくら…また来て下さいね。約束ですよ」
オッドアイが切なさを増して見えた。
「うんっ!!来週辺り来るね」
こそっと覗いた犬は早いだろ!!とツッコミをいれていた。
「お待たせっ!!」
走って行くと、ツナとリボーンがニコッと笑って、ツナはかばんを持ってくれた。
「ただいまー」
なんだか家が懐かしかしく思えた。
部屋に戻りベッドの中に潜り込むといつの間にか爆睡していたらしい。
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