オレンジの涙
家出??
「……んっ」
「おや??目が覚めたようですねさくら」
……記憶が全くごさいません。
と言うよりここはどこですか??
辺りをキョロキョロ見回しても、どこか分からない。
見たことのない場所…。
「あの……ここどこですか??」
近くにいた骸に聞くと、
「黒曜です……それより敬語を使わないで下さい」
と切ないように見られる始末。
辺りをまたもや見回すと、どっぷりと暗闇に包まれている。
……どんだけ寝たんだよ!!あたし!!
「……はぁ」
でもあまり家に帰りたくなかったから、よかったかも。
「骸さん!!ここまで連れて来てくれてありがとう。もう遅いしあたし……」
「遅いのならここにいるといいですよ。それにずっといてくれると…」
そう言って、抱き寄せられた。
……帰るに帰れないし、ここにいてもいいのなら。
…切なそうにしている目も、何となく守ってあげたくなってしまった。
「明日一度家に戻ります!!着替えがないと困りますから」
それなら…一緒に着いていく人も付けましょうなんて…。
荷物が重いと困るから、荷物運びに使えと言われた。
「ごめんね千種」
「別に骸様の命令だし、さくらだからいいよ」
…あらジェントルマン!!
部屋に戻るからちょっと待ってて、と家の前に千種を待っていてもらい、ささっとバックに服などを詰め込んだ。
置き手紙に、友達の家にしばらくお世話になるから心配しないでね。
と書いて部屋を出た。
「お待た…せ??」
家を出るとなんとまぁ派手な火花が飛び散ってます。
…デンジャラス。
ただ感心するしかなかった。
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