再会 「………………美 佳??」 まさか…ね?? 隣の席であるツナを見てみると、ツナもびっくりした様子であたしを見ていた。 「珠希もやっぱり……??」 「う……うん」 ひそひそ話しをしていたあたしとツナを、先生は見逃してくれなかった。 「珠希ーっ!!沢田ーっ!!廊下に立っておくか??」 先生はにこっと笑っていたが、目が笑っていない。 まじで怖い!!ツナとあたしは顔を見合わせて声を揃えて謝った。 「「スミマセンデシタ」」 クラスの笑い者……。いつものことだけどさ!! 「じゃあ獄寺の隣……確か空いてたな??佐藤……あっこの席に着け」 「……よろしくね??」 「………」 獄寺は相変わらずの無視。まぁ隼人らしいといえばそうなんだけど……もっと愛想よくするべきだと思う。なんて言ったら、反論されて怒るのがオチなんだろうけど。 朝のホームルームが終わると、美佳の周りにはたくさんの人で溢れていた。 まぁ………美人だし、転入生にはいつものことだろうけど。 「……つなくん、珠希ちゃん久しぶりだね??」 みんなの輪の中からすり抜けて、あたし達の目の前には美佳が立っていた。 「……やっぱり美佳ちゃんだったんだね」 「十代目……知り合いッスか??」 「あたしとツナと美佳は家が近かったからねぇ…。幼なじみみたいなものだよ??」 代わりにあたしが答えてあげたのに……珠希に聞いてねぇなんて隼人はキレた!! 言い合いをしていたら、山もっちゃんに止められた。 「うるさくてごめんな??俺は山本武ってんだ!!よろしくな」 「で……こっちが獄寺隼人くん」 それでも愛想が悪い。 最悪なやつだよ!! 「美佳!!懐かしいよッ。ずっと会いたかった!!」 「あたしもだよ!!」 雨なのに心が温かくなった。 [*前へ] |