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更に、その料理法も中々に豪快なものばかりで。
――誰かレタスと水菜と千切り大根、人参とキュー●ーの胡麻ドレッシングをアタシに…!!
《無理だな。諦めろ。》
――嫌だー…お前これ解ってて昼のサラダ食ったろ…
《さぁてな、どうだか。》
さもおかしそうに笑う瑞月にがっくりと肩を落として、しかしそれでもお腹は減っているのだからと、ヨークシャープディングと茹でジャガイモ、豆や人参をごっそり、ローストチキンを少々とって食べる。
…味は、悪くない。
結悟が、気に入ったらしいヨークシャープディングをまた取ってもきゅもきゅと食べていると、お腹が満たされてきたのか周りの生徒たちが段々と饒舌になって来た。
やはりと言うかその話題のほとんどが自分の家柄自慢と言うかなんと言うかな内容だった為、結悟は周りに合わせてイエスともノーとも言わずに二言三言話しただけだった。
そうしているうちに、大皿から料理は消え去り今度はデザートが現れた。
――お菓子はレベル高いんだよな…流石紅茶の国。
色とりどり味もとりどりなアイスクリーム、アップルパイなどのパイ類、エクレア、ジャムドーナツ、トライフル、ゼリー、ライスプディングなどなど。結悟は料理の時とは打って変わってあれもこれもと取って食べた。
――今頃ハリーはスネイプ先生とにらみ合ってんのかなー。
そういえば、また後でと言いつつ一言も話さないままここまで来てしまった。
スリザリンに入った結悟にハリー達がそうそう気軽に話しかけてくるとは到底思えないのだから、少々惜しい事をしたような気がした。
――ま、そんなことはどうでもいっか。それよりこれからの事だ…
デザートが消え、ダンブルドアが立ち上がって演説を始めるのを聞き流しつつ結悟はそう思った。
《やっぱマズったんじゃねぇの?合わねぇだろ、こんな空気。》
――んー、今は何とも。合わせらんないこともないし、こっちが偏見持ってりゃ見えるもんも見えなくなるし。
そりゃハリーの目線からすれば、生まれを鼻にかける高慢ちきで卑怯なアホどもだけどさ、って、ホラ、こんな感じでマイナスな低レベルのイメージしか無いじゃん。
《お前はそう思ってっかもしんねぇけど、オレが今こうやって見てる限りじゃあまさにその通りなんだがなぁ…》
――…全員が全員そうだとは思いたくない訳ですよ、ね。
校歌を歌おうと、ダンブルドアが杖を振りあげた。その先から金色のリボンが流れ出て、宙に文字を書いた。
「みんな自分の好きなメロディーで。では、さん、し、はい!」
こんな伴奏も何もない状態でよく歌えるな、と感心する結悟だった。
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