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その一言に、一斉に歓声が上がる。
はたして間もなく道が急に開け、大きな湖のほとりに出た。その向こう遠くに高い山がそびえ、その頂に壮大な城が見えた。
これだけ離れても壮大に見えるのだからその大きさがうかがえるというものだ。
「四人ずつボートに乗って!」
そう言ってハグリッドは岸辺に繋がれたボートを指した。皆が一斉にそちらへ動く。結悟が乗ったボートには金髪で眼鏡の男の子と赤毛の男の子と金髪の女の子が一緒に乗った。
「みんな乗ったか?」
一人で四人分のボートをいっぱいいっぱいに使っているハグリッドが大声を張り上げる。
「よーし、では、進めえ!」
その一言でボートたちは一斉に動き出し、湖面を裂いて進んだ。誰もが黙りこくってそびえたつ巨大な城を見上げていた。
「頭、下げぇー!」
先頭の何艘かが崖下に到着した時、ハグリッドが叫んだ。
一斉に頭を下げると、ボートたちはツタのカーテンをくぐり、その陰に隠れてぽっかりと空いている崖の入り口に吸い込まれていった。
――これ地震来たらどうなんだろ。やっぱ魔法かかってんのかなー…
地下の船着き場に降り立って、結悟はロングボトムとそのペットの蛙との感動の再会を何の気なしに聞きながら岩と小石の足場を見、壁面を見て思う。
そうしてまた歩き出したハグリッドの後に従ってゴツゴツした岩の路を登り、湿った滑らかな草むらの白影の中にたどり着いた。
そうして、石段を登って巨大な樫の木の扉の前に集まる。
「みんな、いるか?おまえさん、ちゃんとヒキガエル持っとるな?」
そう言ってハグリッドは大きな拳で大きな大きな扉を三回叩いた。
始まりの音が、響く。
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