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 僕には必要ないはずなのに、ついつい買ってしまう悪い癖である。…このことについてはまた後で、詳しく説明しよう。
 僕はその大量の本を丸1日かけて整理した。業者にも頼んであるから、あとはその日に新居へ引っ越すだけだ。
 頑張りすぎたこの部屋とは、もうお別れである。


【ガランとした部屋にポツリと残された少年。懐かしむように一部屋一部屋みて回り、彼は最後に呟いた。『ありがとう、ごめんね…』と。】

「………ありがとう、ごめんね…僕が不甲斐ないばかりに」


 僕は部屋を見て回り、小さく呟いた。
 その手には小さなメモ帳に、ペン。何となくだけれど、僕の頭の中に浮かんだ文章を書いてみた。
 短く、それ以上は思い浮かばないけれど、少し調子が戻ってきたようだ。気持ちの問題だったのだろうか?

 僕はそのメモもしっかりカバンにしまい、その部屋を出た。
 そして最後にドアに紙を貼り、僕は今、【星 大】を脱ぎ捨てた。




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