4 ちぇっ、せっかく来たのになー。そう思って帰ろうとしたら、プッて後ろで笑われた。 うわ、笑ってるのにキレーとかもうズルすぎっ! 「何笑ってるんですかっ!」 「ははっ…ごめ、そこが優しいっていうか…いいよ、どうせ暇だし戻ろう?」 「え、いいんですか?」 「うん、ミア君さえ来たければ」 「い、行きます行きます!やったーっ」 先輩も優しーいっ! だって帰ろうとしてたのにオレと戻ってくれるなんて…うぅ、オレ、感激ですっ。 手を差し出してきたからそれを握って、庭園に向かった。 そこは相変わらずキレーな場所で、紀和先輩がいるのを見ると天国のお庭かと思っちゃうほど! え、いいすぎ? いーんですぅ。 「そーだっ、オレ、いつももらってばかりなんでお菓子持ってきたんです!」 「ホント?嬉しいな」 「えっへへー…ジャン!新発売、抹茶せんべーいっ!!」 「………うん、え?」 「今日買ったばっかで実はオレも初めて食べますっ」 [*前へ][次へ#] [戻る] |