3 あっ、そっか、オレがお邪魔してるんでした。 オレの後ろからひょこって現れた先輩に、前にいた人たちは走っていなくなっちゃった。 ……どうしたんだろ? うーん、難しいね、S寮って。 「あのっ!オレ、アメ兄に呼ばれてきたんですけど部屋分からなくて抹茶食べたくて…」 「雨音先輩に?…あ、案内しよっか…?」 「え、いーんですか?!わー助かります!」 良かった、迷子にならなくてすむ!伊予先輩が通りかかってくれなかったらどうなってたことか…… ……コンビニで抹茶買ってたかな、うん。 それにしても伊予先輩って可愛いなー。ほわほわしてるよね、アメ兄がいないとっ。 「初めてきたならビックリしたでしょ…?」 「はいっ!もー広いし綺麗だし文句なしの寮ですよねっ!」 「ふふっ、良かったぁ。嫌みいわれたらどうしようって思っちゃった」 「んっ?」 「ううん。…あ、ここが雨音先輩の部屋だよ」 「おわ、いつの間に!てかごーかー!!」 エレベーターでウィィンとね。 なんか広くて綺麗だなーって思ってたけど、この階はもっと凄い。 絨毯とか豪華すぎる…うわ、靴で踏んでいいのかっ!? 「ここね、生徒会専用の階なんだよ。だから…ね、」 「ほへー…あ、じゃあ紀和先輩とヒナ先輩もいるんですか?」 [*前へ][次へ#] [戻る] |