[携帯モード] [URL送信]



「他にいないんだ、緊張しなくていい」

「わ、わっ、分かってる!」

『…どうぞ、アジでございます』

「ありがとうございますっ」



うわわわっ、ツヤがある!
キラッキラしてるんだけど!

どうやら箸は使わないみたいで、僕はお絞りでしっかり手を拭いてからそれをとり、醤油をつけて口に運んだ。


……美味しい、としか僕にはいえない。



「…ふっ、クク、うまいだろ」

「うんっ!ま、マグロとかありますかっ?」

『ええ、何にいたしましょう』

「とりあえず全部だ。一貫ずつ握ってくれ」

「えっ、え…っ?」



勝手に頼むなよ!と思ったけど奢ってくれるのは北斗だから、僕は大人しく待つことにした。

ちゃっちゃっ、と握られていくお寿司たち…綺麗な赤に、あっちのはほんのりピンク。


……うん?
赤身でピンク?



『お待たせしました。こちらから赤身、中トロ、大トロ、あぶりになります』

「おっ…お、と、ろ…」

「好みはあるからな、気に入ったのをまた頼めばいい」

「いっ…いいの?だって、高いんじゃ…」

「いい。俺が奢りてぇんだ」

「っ…ありがと北斗!うわぁあ…夢みたいだっ」


[*前へ][次へ#]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!