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歌の世界
くるりくるり/ナナムジカ

夕焼けの空がふと,泣き出した。
大粒の雨が大地に降り注ぐ。

雨に濡れながら,漠然と思うのは…。
死にたいだとか一人で生きたいだとか。
雨はわたしの心の深いところで息づく感情をいとも簡単に引きずり出す。

頭上には満天の夕空。
世界はこんなにひろいのに,どうしてわたしはひとりなんだろう。

わたしが今死んでも,後に死んでも,また土に還る。
それは他の生き物だって同じで…。
くるりくるり廻りつづける。

ひとりは寂しい。
だからみんな寄り合って生きる。
なのにわたしはひとり。
傘を差し掛けてくれる人もいなければ抱きしめてくれる人もいない。

愛に餓えていると言われればそれまでだけど。

そんな言葉なんかじゃ語り尽くせない気持ちが渦巻いている。

どうにもできない苛立ちや悲しさ,淋しさがある。

だから。
惜しみなく抱きしめてほしい。
心が眠れる場所をください。
わたしはそんな存在を求めてる。

愛も時間も命も,みんなこの手の間をすり抜けていってしまうの。

だから,心が安らげる場所がほしい。

全てをねだろうなんて思わない。

ただ,大切な想いを抱きながら水の底に沈んでいきたいの。

それがわたしの生き方なんだと言えるように。

今を生きている。


雨がやんだから,また歩きだす。

幾千の時の中で,きっと交わるあなたの存在を手探りで探しながら,わたしは今を生きている。

そして,これからをいきていく。




/fin./

ナナムジカさんの「くるりくるり」という曲より,少し自傷ぎみな女の子を連想しました。
自分の生きる意味や存在について考えながら,それでもしっかり生きていく。
孤独なようで,ほんとはしっかり草木の美しさや月のはかなさ,空の壮大さを感じとって共鳴している。

そんなことを考えながら書きました。



あきゅろす。
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