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いつも深空は昼休みに幸村と一緒に俺の教室に来るのに、この日は全然来なかった。

俺は幸村の元へ行こうとした。


すると幸村が何かを捜すようにキョロキョロと廊下を走っていた。

俺は心配になり幸村に声を掛けた。
「どうしたんじゃ、幸村?」

「深空が…!!」
俺の背中に冷や汗が伝った。

「深空がどうしたんじゃ…?」


「………深空がいないんだ。クラスにも行ってみたんだけど……
何もなければいいんだけど……」


―――いや、何か起こっている

俺は目眩がし倒れそうになった。
だが、なんとか持ちこたえた。

深空の弁当のおかげじゃな……


「誰か見たって奴はおらんのか!?」

「クラスの子の話じゃ、女子の先輩に呼ばれたみたい。学年は分からないって」

―――もしかして

最近仁王先輩と居ると変な視線を感じる…と深空が言っていた。
俺も薄々気付いていたが大した事じゃないと思い、気にするなと深空に伝えていた。


「ッチ……」

俺は舌打ちをして走り出した。


「仁王、どうしたんだ!!」

幸村の言葉は俺の耳に入ってこなかった。


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