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「仁王より、俺の方が可愛いよ…?」

兄貴…、それは兄としてどうかと思う…
セクハラ紛いなものじゃないか……?

「……ん?俺がどうしたんじゃ?」
雅治が今になって私たちに気付いた。

なんか肉に負けたみたいで悔しい……

「負けたみたいじゃなくて、負けたんだよ」

兄貴は最後の負けたをいつもより、ハッキリと大きな声で言ってきた。

「何が負けたんじゃ?」
1人よく分かっていない雅治が聞いてきた。

「な、何でもな――」
「仁王は深空より肉が好きだから、深空はお兄さまの方が好きって言ってただけだよ」

最後の方は、妄想だぁぁぁあ!!

「ま、雅治。あれは兄貴の妄そ―――」

「深空!!本当なんか?」

雅治はかなり焦っているようで、私の肩を持ちユサユサと振ってくる。
ぶっちゃけ、気持ち悪くなってくる。

「だ、だからね――」

「俺は何よりも、誰よりも、深空の事を愛しとうよ。だから俺から離れんでくれ」

そう言って雅治は私を抱き締めた。

「はぇ……?」
私はよく理解が出来なかった……

「嫌なんかのぅ?」
「い、嫌なんかじゃないよ!!私も雅治のこと大好きだから!!」

雅治の顔は私の顔より下にあり上目遣いになっていて、それがまた可愛くて私は焦って答えた、が


「大好き?愛してるんじゃないんかのぅ?」

今度は目が潤んでいて、ホントに私は失神しそうになってしまった。


「あ、あああ愛してるよ」

は、恥ずかしい……

「良かったぜよ」

雅治はそう言ってもっと強く抱き締めてきた。


一緒に焼き肉をしよう!
(いつもより可愛い貴方)


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あきゅろす。
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