2
「仁王より、俺の方が可愛いよ…?」
兄貴…、それは兄としてどうかと思う…
セクハラ紛いなものじゃないか……?
「……ん?俺がどうしたんじゃ?」
雅治が今になって私たちに気付いた。
なんか肉に負けたみたいで悔しい……
「負けたみたいじゃなくて、負けたんだよ」
兄貴は最後の負けたをいつもより、ハッキリと大きな声で言ってきた。
「何が負けたんじゃ?」
1人よく分かっていない雅治が聞いてきた。
「な、何でもな――」
「仁王は深空より肉が好きだから、深空はお兄さまの方が好きって言ってただけだよ」
最後の方は、妄想だぁぁぁあ!!
「ま、雅治。あれは兄貴の妄そ―――」
「深空!!本当なんか?」
雅治はかなり焦っているようで、私の肩を持ちユサユサと振ってくる。
ぶっちゃけ、気持ち悪くなってくる。
「だ、だからね――」
「俺は何よりも、誰よりも、深空の事を愛しとうよ。だから俺から離れんでくれ」
そう言って雅治は私を抱き締めた。
「はぇ……?」
私はよく理解が出来なかった……
「嫌なんかのぅ?」
「い、嫌なんかじゃないよ!!私も雅治のこと大好きだから!!」
雅治の顔は私の顔より下にあり上目遣いになっていて、それがまた可愛くて私は焦って答えた、が
「大好き?愛してるんじゃないんかのぅ?」
今度は目が潤んでいて、ホントに私は失神しそうになってしまった。
「あ、あああ愛してるよ」
は、恥ずかしい……
「良かったぜよ」
雅治はそう言ってもっと強く抱き締めてきた。
一緒に焼き肉をしよう!
(いつもより可愛い貴方)
NEXTおまけ→
[*前へ][次へ#]
[戻る]
無料HPエムペ!