「深空…?どうしたんじゃ?」
「ただ冗談でも止めてほしいな〜……って。アハハハハ」
冗談じゃなくても、ここは笑うしかない。あの体重が本当だなんて、知らせる訳にはいかないから。
「……あれ本当の体重じゃろ?」
「そ、そんな事ないよ」
「俺をなめるんじゃなか。ペテン師を騙そうなんてお前さんには一億年早いぜよ。そうなんじゃろ?」
「……アハハ〜。ま、まあ柳さんは間違っちゃいないんじゃないかな〜、なんて……」
「あんの、ストーカー……!許さんぜよ」
「ま、雅治!もういいから喧嘩はしないで……ねっ」
「(ああ、そんな顔したら……)……深空」
雅治をなんとか押さえつけて、下を向いていると、名前を呼ばれた。
「ん〜?なに」
チュ
上向くと……雅治はキスをしてきた。しかもちょっと長い。
「――んんっ!」
しかも苦しいし。
「プハッ!雅治なに――」
「仁王、何してんのかな?」
私が言い終わる前に兄貴が言った。
「キスした確率99%だな」
「そんなの見りゃ分かるよ」
兄貴は怒ってる。
「それに残りの1%は何なんだい?」
「仁王が深空のことを"襲う"……だ」
「へ?」
柳さんが変なことを言い出すからビックリした。雅治がそんな事するはずないし。うん、ありえない。
「俺も人前ではシないぜよ」
「え、ちょ、人前ではって?」
「仁王……?」
「プリっ」
帰り道の出来事
(兄貴から危ないオーラが出てきてる……)
.修正日090115
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