1 キラキラ輝く太陽。 遠い遠い空の中。 俺は昔からそんな太陽が嫌いだった。 太陽が嫌いで、小さい頃から外には出るのを嫌っていた。 だが、幼稚園の友達は毎日の様に外で遊ぶ。 俺は一人、孤立していた。 そんな中現れた。 「雅くん、あたしといっしょにあそぼーよ」 俺の太陽が。 いつも笑っていて、太陽の様に明るかった。 名前は桐生祐奈 祐奈は体が弱く外で遊ぶ事が出来ない。 俺たちはいつも一緒だった。 「雅くん、見て見て〜。祐奈がね、つみきでちゅ(つ)くったの」 「しゅ(す)ごいのぅ」 「えへへ」 俺が褒めると、祐奈は笑う。 うれしい、 祐奈が笑うと何故かそう思った。 「どうじゃ、オレの“え”は!!上手いじゃろ?」 祐奈が笑った後、俺は照れ隠しで何かしら自分の作ったものを見せた。 「雅くんすごいね!すごくカッコいい」 祐奈の言う“カッコいい”は絵の話しであって、俺自身の事ではなかったのだろ。だけど、俺は自分の事をカッコいいと言われてる様な気分だった。 [次へ#] [戻る] |