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そう言ったら、祐奈は確かに、っという顔になっていた。
「で、でもハリセンボンはその辺にないけど針千本なら簡単に買えるじゃん。」
「そういうのを現実的に考えてるっていうんじゃね?」
「なっ!!あ、赤也の癖に〜」
祐奈のやつ今度は悔しそうな顔してる。
さっきとは、まるっきり違う顔でウケるぜ。
こういうのを“百面相”っつーんだっけな…?
まぁそんなこと、口にしたら大変な事になるので辞めておく。
そう思った矢先――
「ちょっと、赤也。なに人の顔見て笑ってんの!?」
俺は無意識に笑っていたらしい。
ヤバい――
「あー、なんでもないから気にするな。」
「気になるに決まってるでしょ!!」
「なんでもないっつの。」
「教えないと…どうなるか分かってる筈だよね………?」
「―――っ、ただお前が可愛いなって思っただけだよ。」
「―――っ!!」
これは嘘じゃない。
怖いとか大変だからってこんな嘘はつかない…
まぁ怖いんだけどね…
でも実際に可愛いと思った気持ちの方が大きいしな。
だから言ってやった。
「ば、バカな事言ってないで、早く帰るよ!!このバカ也!!
しょうがないから肉まん5つで許してやる。」
「げ、ふざけんな。今オレ金ねーんだよ。」
照れ隠しにこんな事を要求するところは可愛くない………かもな?
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