[携帯モード] [URL送信]

〜薄桜鬼*童話パロ*〜
薄桜鬼で*七人の小ヤギ*[ノーマル]

あるところに、母ヤギ×ーー千鶴と、七匹の小ヤギ×ーー六人の隊士がいました。

ある日、遠く離れたお爺さんーー雪村が倒れたということで、
千鶴は六人を残して町へ出かけることになりました。

「森には羅刹がいて危ないので、誰か来ても絶対に開けないで下さいね」

千鶴が出かけるとすぐに内側から鍵がかけられました。

沖「何する?」

新「よぉし! 力比べだ、佐之!!」

佐「嫌だよ。一人でやっとけ」

平「じゃ、俺が挑戦する!!」

新「おう! 望むところだ!!」

土「静かにしろ!!」

沖「あははっ、そんなに怒るとしわ増えますよ」

一「...五月蠅」

皆で仲良く(?)遊んでいると、

「ドンドンッ」

扉を強く叩く音がしました。

平「千鶴、もう帰ってきたのかな?」

平助がすぐさま飛んでいって、鍵を開けようとします。

しかしーー

一「待て」

沖「千鶴ちゃんがそんなに強く扉を叩くかな?」

大人しい千鶴がこんなにも強く扉を叩くはずがありません。

扉は今にも壊れそうで、ギシギシ悲鳴をあげています。

平「羅刹か!」

扉の音はぴたりと止みました。
また少しするとーー

「トントンッ」

今度は優しく扉を叩く音がします。

新「千鶴じゃないか?」

新八が扉に向かうとーー

佐「待て、新八。扉の隙間から覗いてみろ」

そう佐之に言われたので、しかたなく新八は覗いてみます。

新「白髪...?」

そこでは見事に白い頭が見えました。

扉の前から気配が消えます。

再び、扉を叩く音がしました。

沖「一君、見てきてよ」

土「人を使うな。お前が行け、総司」

沖「そういう土方さんだって使ってるじゃないですか」

沖田が扉を覗くと、黒い髪が見えました。

沖「今度は本当に千鶴ちゃんみたいだよ」

一「目を見たか?」

扉にある小さな穴を覗いてみるとーー

沖「赤い瞳...」

扉から音がまた消えました。

しかし、また少しするとーー

「トントンッ」

佐「またか」

一「五月蠅」

「トントントントンッ」
扉は更に強く叩かれーー

羅「開けろ〜...血〜〜....ヒヒッ」

ガラガラの男の声。

明らかに羅刹でした。

何度も強く叩かれた扉はボロボロで、今にも破られてしまいそうです。

「ダンッダンッダン!!」

土「よし、準備しろ」



千鶴が町から帰ってくると、家の扉は破られ、
争いのあった形跡がありました。

千「皆さん!!」

羅刹でしょうか。

慌てて家に飛び込むとーー

千「キャーーーーッ」

一「.....」

平「あ、お帰り!!」

沖「遅かったね。寄り道でもしてたんじゃないの?」

土「親父さん、大事なかったか?」

新「よぉ〜し、佐之、勝負だ!」

佐「またかよ...」

既に羅刹をせん滅した、六人の隊士の姿がありましたとさ。


ー完ー

[次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!