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BL部屋
狂気の主食《黄緑》
黄緑で、懲りずに女体化。
少し暗いです、お花畑なあなたはバックプリーズ!!









今日俺はたまたま向かった体育館裏で、俺の彼女である緑間っちが告白されてる現場を見た。

女の子に。

声は聞き取りづらくて何を言ってるかは良く分からないが、一番重要な《緑間君が好きです!!》だけは微かに聞こえてしまった。今時いるんだな、体育館裏で告白する子って。
175pを越える彼女と比べると大分小柄な女の子だった。
確かに今の彼女は学籍上は《男》だし、嫌な言い方だが、モデルの俺にも引けをとらない程の美形だ。女子に人気があってもおかしくはない。
そして、照れながら一生懸命に告白する女の子と緑間っちが並ぶ姿は、どこか絵になって見えた。

いいな…。

そんな思いが浮かんだのはごく自然なことで。今のお互いの姿では触れ合うことも出来ない恋人が、酷く遠い。

しばらく隠れて見ていると、緑間っちが眼鏡を上げながら踵を返した。ああ、振ったんだな、と思って嬉しくなる。
ごめんね、告白した子。緑間っちは俺のモノだから。

しかしその子は、俺は勿論、多分頭脳派の緑間っちでさえ考えも及ばなかっただろう行動に出た。

後ろから、勢い良く抱き着いたのだ。

咄嗟に振り払おうと動いた緑間っちは、突き飛ばす寸前で手を止めた。女の子には妙に優しくする癖が、その身体を縛ったのだろう。
暫く会話をしていたらしい二人だったが、やがて女の子は緑間っちから手を離し、頭を下げてから走り去った。

俺はというと、のぞき見なんて趣味の悪い行為に今更罪悪感が湧いてきて、音を立てないように校内に入ろうとした。

「覗きとは随分な趣味ではないか、黄瀬」

あ…。

「緑間っち…。気付いてたんスか」

「当たり前だ。お前は目立つことを自覚しろ」

確かに明るい茶髪に189pの身長は半端なく目立つ。俺は素直に白旗をあげた。

「ごめんなさいっス…」

「どうせたまたま通り掛かったのだろう、仕方がないから許してやる」

「ありがとっス緑間っちー!!」

がばっ!!と抱き着きかけて…ふと手を止めた。

そういえば、さっきの女の子に抱き着かれてたな…。
とたんに嫉妬心というか独占欲というかが溢れてきて、抱き着く代わりに荒っぽく口付けた。

「ぅんっ!?っ──!!」

急な出来事に抵抗出来ない彼女をいいことに、口付けは激しさを増した。
緑間っちの限界を悟っては離し、また唇を合わせる。また離して、また合わせる。そんなことを繰り返していたら、ついに彼女が腰から砕けた。

「はぁ、はぁ…ど、した、のだ、きせ…??」

地面にぺたりと座り込んだまま、潤んだ瞳で俺を見る緑間っち。
いつもは絶対にしない仕打ちに、驚愕が隠せないようだった。

「こんな、こと、して…誰かに、見、られた、ら…!!」

「ねぇ緑間っち、大好きだよ」

彼女の少しタレた目を見つめながら、囁くのは愛の言葉。

「急に、どうしたのだ…」

「愛してる、愛してるからね」

そう繰り返しながら、まだ地面に座っている彼女を今度こそ抱きしめ、そのまま白い首筋に噛み付いた。

「!?おい、黄瀬!!なにをするのだ」

「大好き、緑間っち、世界で一番だよ」

抱きしめる力はどんどん強くなる。俺の歯型には血が滲み、その光景は俺を酷く安心させた。

「痛い…痛い!!黄瀬、やめろ!!」

「緑間っち、他のモノなんか見なくていいよ。俺の身体、髪、目、唇…君が覚えるのは、それで十分っス……」

他のモノになんか、目を向けないで。あの子だって、突き飛ばしてしまえばよかったんだ。
俺以外に、君の隣にいていい人なんていない。

「君の隣は、俺。俺の隣には君…。それ以外に重要なことなんてないっスよね」

目の前の、血の滲む首筋を舐めながら耳元で囁く。
身体を強張らせた彼女に、また気分が良くなる。

「俺だけで十分、君だけで十分…。君の身体も、髪も、目も、唇も……その血だって、俺のモノっスよね??」

「…ああ、そうだ。全部お前の好きにしていい」

緑間っちの表情は、酷く真剣だった。

「食べても、奪っても、壊しても……??」

「ああ、構わない」

だから、泣くな。

そう言った彼女は、そっと俺の目元を拭った。

俺、泣いてたのか。
その時初めて、自分の目から零れる涙に気付いた。

淋しくて、恋しくて。彼女がいないと、きっと俺は壊れてしまう。
ともすれば狂気とも呼べるような愛は、俺だけでなく彼女をも壊すかも知れない。
いや、彼女がこんなことを言うなんて、もうすでに壊してしまった後なのかも。

いつの間にか背中に回っていた彼女の腕は、俺を慰めるように抱きしめた。

「愛してる、涼太…。お前だけだ、世界で一番愛してる」

「もっと、言って」

「涼太、涼太…聞こえるな??愛してるぞ、絶対に離さない。たとえ、その手が俺の心を、身体を、壊したとしても」

「俺も…真太郎になら、何をされてもいいから。ただ、その手で全てを、俺にぶつけてくれたら…」

狂気の愛はどちらも同じ、このままお互いの肉体を喰らって、命を奪って、心を壊して仕舞おうか。

制服を纏ったこの身体は、君と愛し合うには邪魔だから。



(いっそこのまま)(彼女が俺を殺してくれたら)






*****
ライカ様リク《黄緑でにょた》いかがでしたか??

取りあえずセルフツッコミ。
にょた関係ねー!!!!

暗い話は書きにくいですねー。←なら書くな
だって黄瀬は病ませやすいんだもの!!

こんなのでよければライカ様にプレゼント!!

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