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〜チャンピオンロード

 光の柱が霧散し、翡翠色の光がホウエン各地に降り注いでから数日。今まではホウエンで生息を確認できなかったポケモンが少しずつ増えている以外は、何事もなかったかのような日々が続いていた。
 なんとかスミレもトレーナーカード再発行の手続きに向けたポケモン協会に提出するレポートを書き上げ、あとは実地試験をクリアするだけとなった。トレーナーカード再発行だけのはずがとんだ長居になってしまった。シンオウ地方に戻ってからもまだジムトレーナー資格試験を受けなければならないという現実がスミレの肩を重くさせる。今回の旅である程度地力がついたとはいえ、まだまだ知識不足なところは多い。
 騒乱の渦中であったルネシティが落ち着きを取り戻してから改めて観光しようという思惑で、スミレはルネシティへの滞在を延長していた。丸く切り取られた青空から爽やかな日差しがルネの町に降り注ぐ。白い石畳の壁にこびりついた緑色を見上げながら散歩をしていたスミレは、視界の端に一瞬写った後ろ姿にひどく心を揺さぶられた。
(まさか、いるはずがない)
 ぶるり、と無意識に背筋が震える。日差しの暖かさを忘れてしまう。追うな、と脳が警告を鳴らしているにも関わらず、スミレの足は何かに操られるかのようにその背中を追っていた。
 やや筋肉質な成人男性の後ろ姿は、人目を避けるようにルネの住宅街を横切って行く。小走りでついていくスミレの息は段々と上がっていくが、それが運動のせいなのか緊張によるものかは彼女自身にも判断がつかなかった。
 男が幾度目か曲がり角を折れ、スミレの視界から消えた。その背中を見失うまいと、スミレも慌てて角を曲がる。瞬間、ひゅう、と首のあたりが冷たくなった。スミレにその正体はわからなかったが、何かアクションを起こさなければ死ぬ、ということは直感的に理解した。その理解に、身体が追いつけば、の話だが。
 スミレの意志とは無関係に襟首を掴まれる。遅れて揺れたパーカーの裾がずたずたに引き裂かれていた。振り返った男の姿が遠ざかる。尻餅をついたスミレの前に、ゲンガーとジュカインが警戒心も露わに立ち塞がった。他の面子も、スミレひとりをかばうように狭い通路の中でボールから飛び出している。たったひとりの、彼女たちポケモンの力なら簡単に捻り潰せるであろう人間の男から守るために。男にはそうさせるだけの威圧感があった。
 男は全てを侮蔑するような冷たい目でスミレを見下ろした。ねっとりと吐き出された低い声には、世界への悪意が凝縮されていた。
「貴様の顔を覚えていてやったことを喜べ、成仏し損ないの悪霊め」
「アオギリ、さん」
 男は、アオギリ ゲッカは、三年前とほぼ変わらぬ姿で立っていた。スミレの記憶よりもいささか逞しくなっているように思う。彼の背後に従う甲殻に包まれた青いポケモンはシザリガーに似ているが、右の鋏が極端に肥大化している姿はスミレが見たことのない種族だった。おそらくはあのポケモンがスミレに威嚇攻撃を加えたのだろう。
 彼もかつてホウエン地方を混乱の渦に落とし込んだ張本人であり、その野望を妨害したのが他ならぬスミレである。彼と、彼の愛してやまない幼なじみを残してすべてを押し流し新たな理想郷を作る計画は、ぽっと出の少女ひとりにぶち壊されたのである。騒ぎが収まった後は行方をくらましていたと風のうわさに聞いていたが、その溢れる野心とともに健在のようだ。
 スミレは乱れた息を飲み込んで、そろそろと立ち上がる。その場から動くことは、アオギリ以前にポケモンたちが許さなかった。
「幽霊どもはどうした、乗り換えにしては随分と貧弱な顔ぶれだ」
 アオギリのその一言にスミレの顔つきが険しくなる。それに対してアオギリは、ようやく面白いものを見つけたかのようにわずか口端を吊り上げた。
「貴方はまだ性懲りもなく神様の真似事ですか」
「今回は実に惜しかった、が、あの出涸らしがこれ以上ないほどに愚かで引け腰だった。あれなら貴様の方がまだ幾分かマシというものだ」
 珍しく敵愾心をむき出しにしたスミレの悪態を軽く受け流すアオギリ。以前の雰囲気とは違う、どこか余裕のある対応にスミレはますます不信感を募らせた。
「あのゲンシカイキの力さえあれば、私とモモ以外の全てを押し流せるまたとない機会だったというに。宝の持ち腐れにも程があるわ」
 アオギリはひとりごとのように唾棄すると、スミレに興味をなくしたらしくふい、と彼女へ背を向けた。そもそも、短時間であれスミレと向き合って会話らしいやりとりに付き合っていたことの方が珍しいのだ。
「今は機嫌がいい、見逃してやろう。せいぜいゴムチューブでも用意しておくことだ」
「ハレー彗星でも呼ぶおつもりですか?」
「邪魔をするようであれば、次はない。完膚無きに叩き潰す。貴様の大事な虫けらごとな」
 スミレは深呼吸した。一度目は我慢した。しかし彼女は仏ではないので、二度目はない。アオギリに向かって正面から睨みつける。彼女が発した次の言葉に、ジュカインがはっとした顔で振り返った。
「ご冗談を。貴方が私の〈家族〉を傷つけるようであれば、それこそ容赦はしません」



******



・上の小噺を書き留めていたファイルのタイトルが直球に「ホモ」だった件

・改めてルネジムに挑戦。女性ばかりのジムトレーナーと一筆書きのギミックは継続のようだ。奥のエリアは中島経由じゃないといけないのかな

・奥で待ち構えているミクリ。一言喋るごとにフラッシュ焚いてポーズを決めてくるのは腹筋によろしくないのでやめてほしい。GBA時代は髪型が奇抜なだけで割と常識人だと思っていたのに、一気にキャラが濃くなったなあ(「そしてとってもグロリアス」からは目をそらす)

・やっぱりミクリはラブカスとミロカロスだな。あとチャンピオン時代のルンパッパに苦戦したからかルンパッパもけっこう印象深い。今回はいなかったけど。おかげさまでルンパッパは私の中で強ポケカテゴリに入っている。実際強いけどね

・ラブカスは適当に処理、アズマオウとミロカロスはドクケイルが毒殺。トドグラーはボスゴドラが、ナマズンはペリッパーがそれぞれ対応。結果、相性がいいはずのジュカインさん出番なし

・レインバッジとたきのぼりを受け取る。そういえばグロリアスどこいったの

・早速流星の滝へ行きアイテム回収

・ついでにルネ−キナギ−カイナ間の水道を探索。お触れの石室の封印を解放だけしておく。うーん懐かしい。まだ空の柱は入れないようだ

・タウンマップの上では一時期騒ぎになった扱いのマボロシ島。ソーナノとかいたよね確か、違ったっけ

・キナギタウンの雰囲気が結構好きなんだよね。ヒワマキのツリーハウスといい、ハンモックに憧れる気持ちに似ている

・ダイゴから譲り受けた無限の笛を使ってみる。てっきり兄ちゃんに乗るもんだと思ってたらボックスに入りっぱなしの妹が来た。もしかしたらラティ兄妹はゲーム中でも放し飼い扱いなのかもわからんなあ

・空をとぶ要因が常駐しなくていいのはありがたいけれど、アニメーションが長いな。普段は秘伝でいいや感募る

・このタイミングでうっかりアグノム出現ポイントを見つけてしまったのが停滞の原因であった

・日付をまたいでしまったために島を出るわけにもいかず、陽気キノガッサの努力値をスパトレで振り直し、一度ドクケイルを経由していとをはくでSダウンさせ、さわぐを繰り出す合間を縫って胞子を打ち込むという非常に面倒くさいプロセスを経ての厳選作業

・近作は固定伝説V出やすいし捕獲パワーあるので厳選作業が楽でいいですね。シナリオ上の強制捕獲イベントはやめてほしいけど。割と早い段階で採用個体をツモ。オシャボ勢ではないので色気のないハイパーボールだよ

・オダマキ博士にポケモン図鑑を全国対応へとバージョンアップしてもらう。曰く、方々へ散らばったゲンシカイキのエネルギーは、かつてホウエンに生息していたらしいポケモンの姿を呼び寄せるに至ったようだ。全国のポケモンが追加出現する理由をそういう風に紐付けたのね

・ニューキンセツのイベントが開放されたらしいのでテッセンさんのところに遊びに行く

・こんな町のど真ん中に設置されているモニュメントがモニター代わりってどうなんだい。いつもの豪快なテッセンさんの姿とは打って変わって、少しローテンションな模様

・テッセンさんのご自宅に突撃する前に片っ端からキンセツヒルズの住民にピンポンダッシュをかましていく。なんだここの闇は……(困惑)

・家賃の取り立て屋からミミロップナイトを貰ったり、ストーカー被害を受けている作曲者に追い払われたり、曰く付き物件のインターホン鳴らしたり。やっぱり昔のキンセツは「田舎」カテゴリだったようだ。こういうロの字型の建築様式にしたのはテッセンが提案してからだという。すっかりフランスかぶれになってしまって

・ゲートの認証システムを更新してもらい、主人公が様子を見に行くことに。テッセンさんのところも美人な若妻かよ、どうなってんのポケモン世界

・それはともあれニューキンセツへ。アイテムを回収しながら最奥部のコンピューターをぽちっといじる。地下へはバリケードが張ってあって進めない。こっちはシーキンセツと違ってあんまりおもしろい情報はなさそうだ

・テッセンさんのところへ報告に戻る。報酬に10万ボルトを貰うも現状メンバーではボスゴドラくらいしか使い手がいない

・テッセンさんの奥さん曰く、ほとんど完成していたニューキンセツを放棄したのは周囲の自然環境を著しく損ねるためだという。確かにサイクリングロード下は出現ポケモンが非常に多いもんなあ

・そのとき赤星に電流走る

・ほとんど完成しているってことは地下にある程度生活できる空間が確保されているということであり、あの簡単に壊せそうなバリケードの奥にはポケモンとか浮浪者とかアンダーグラウンドな存在とか異世界の存在がいるということ……?

・一気に夢が広がりんぐ。ニューキンセツ舞台で色んなバリエーション書けるよ。ニューキンセツアンソロとか出せるよ(言うだけタダ)

・ようやくチャンピオンロードに乗り込む。ちゃんとカチヌキさん家の長男とも戦ったよ

・心中の台詞を括弧付きで表現するようになったのも、ダッシュ記号の使用と合わせてテキスト変わったなあ、と強く思うところのひとつ。たぶん昔のポケモンなら三点リーダーの後にぼそっと呟くような感じでふつうに口に出していたのではないかなあ

・いかにもミツルくんが来そうな感じの場所に来たのでダウンジングマシンを外す

・ラルトス一体からよくここまでやってきたよなあ、本当に。赤い花の咲く広場で、互いの旅の成果を賭して、いざ勝負!

・凛々しい表情、ボールの中のポケモンと目を合わせてから投擲。リメイクで引っさげてきた専用曲が超格好いいクサメロなんだが

・チルタリスがアレコレ場を整えている間にドわすれ積んだコータスが炎の渦で強引に突破、続くレアコイルもコータスで焼いていく

・続くエネコロロ、ロゼリアはドクケイルで突破。メガシンカしたエルレイドに合わせてこちらもジュカインを投げる。メガエルレイドがマントを払うモーション格好いいなあ。アオギリ戦では叶わなかったメガシンカバトル、リベンジだぞ!

・交代際のサイコカッターが急所に当たり即退場するメガジュカインさん

・お前ってやつは! どうしてそう!

・ジュカインのガッカリイケメンポジションが確固たるものになっていく中、剣舞を積んだメガエルレイドのインファイトを余裕で耐えるペリッパー。勝利!

・ミツルくんの「……クソッ!」がここまでのORASプレイの中で最高に熱い

・今まで病弱でいろんなことを我慢してきただろうから、唯一負けが我慢できないのがポケモンバトルなんだろうなあ、と思うとすげー熱い。頭を冷やした後の台詞も本心の一部なのだろうけれど、内心悔しさではらわた煮えくり返ってたらいい。控えめで少し大人びていたミツルくんの等身大な一面が見えたワンシーン

・ホウエンリーグに到着。次からようやくリーグ挑戦です



【スミレ(♀)】
プレイ時間 74:00
捕獲/発見 160/196
パーティ
・マイア(ジュカイン♀)Lv.50
・エレクトラ(ドクケイル♀)Lv.49
・タユゲテー(ペリッパー♀)Lv.50
・アルキュオネ(ボスゴドラ♀)Lv.49
・ケライノー(コータス♀)Lv.48
・ツヴァイ(ボーマンダ♀)Lv.50

→最後の一枠はボーマンダで埋まりました。パーティバランス的にはフライゴンが穴を埋めるのにちょうどいい性能なのですが、フライゴンは旅でいっつも育ててるので今回はお休み。これで防御補正かかる性格の子が三体になりました

→リーグ戦の適正レベルには若干低いかなあとは思いますが、ホウエンリーグはレベル低いしまあなんとかなるべ、と楽観視


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