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三十六計遊ぶに如かず
レンリタウン

・………

・まあ、もう、ほとんど覚えてないよね。

・というわけで、他の人のプレイ記を見ながら何とか記憶をほじくり返していきます。

・フラダリ団をおとなしくさせて、ようやく冒険の再会。色男博士からレンリタウンに来るようにとのお達しを受ける。

・ベンチで滝を眺められたり駅があるくらいで、今までの町と比べると割と地味な街。教え技とかもないしただ通り過ぎるだけの街になりそうだ。ひと通り観光を済ませてから博士に話しかける。

・フラダリの友人だったこともあってかそれなりに負い目を感じているらしい。博士は悪くないが、フラダリを止めようとしていることがすでに間違っているのではなかろうか。

・過ぎたことを悔やんでも仕方がないので唐突にバトる。初代御三家を使ってくるも、宝の持ち腐れという言葉がふさわしい弱さである。研究所で譲られた子たちは二代目とかなのかな。まあ研究所所属で繁殖してないはずもなし。

・激励だか博士がスッキリしたいだけだったのかわからん戦いを終えて次の街へ。

・と思ったら吊り橋の上でサナに呼び止められる。

・この人ら本当に「目と目があったらポケモン勝負!」を地で行ってるよね。

・さっくり撃破。

・お次はDD。こいつはもうちょっと出張ってきても良かった。負けモーションの脱力顔が結構好き。

・トロバおかわり。戦うのは初めてだけど、思ってたよりごついポケモン使ってきた。プテラは希少価値高いからな、うん。格好良いけど言われてみれば化石系はオタク系なポケモンかも知れない。なお某石マニアさんは

・もひとつおまけにカルムも来るか、と思いきや彼は修行中らしい。チャンピオンロードでお待ち申し上げております。

・彼らとの大きなイベントはこれで終了かなあ。ベルみたいにクリア後に定期的に戦えるようであれば嬉しいのだが。



******

 騒々しいひとときが終わり、再びひとり。アセビはバトルで火照った心の熱を冷ましながらエイセツシティへと向かっていた。
 エイセツシティは雪国だ。自然、冷たい風がアセビの頬を切る。たまらず彼女はコートの前を合わせた。長い黒髪が風に遊ぶ。
 つい先程プラターヌ博士と、そしてサナ、トロバ、ティエルノたちと立て続けにバトルを済ませてきたばかりだ。正直、彼らの実力はアセビに遠く及ばない。片手でいなすことができる、とは少し言い過ぎかもしれないが、フラダリとの大きな一戦を乗り越えた後ではやや物足りなく感じるのは仕方のないことだった。
(けれど)
 けれど、彼女の胸を踊る興奮は未だ冷める気配を見せない。ワルツからタンゴへ、激しくステップを踏む。この胸の高鳴りは、バトルに由来するものではないのだろう。アセビは初めての経験に戸惑うように、早足で街道を進む。
 この気持ちはなんだろう? ぐるぐると、彼らの笑顔が浮かんでは消えた。最後にはほとんど小走りに近い速度で足を動かしていたアセビは、答えを見つけて立ち止まる。そうか、とやがてアセビは白い息を吐き出した。
「嬉しいのネ、アタシ」
 彼らがと再び、なんでもないように過ごせて嬉しいのだと、彼女はようやく思い当たった。また変わらず旅ができて、嬉しいのだと。世界を救ったという実感が、今更むくむくと沸き起こってきた。
 アセビはもぞもぞとコートの裾をめくってモンスターボールを取り出した。寒空の下に放り出されたゲッコウガは不服そうにアセビを一瞥する。それに構わずアセビは月光がの両手をとった。珍しく、本当に珍しく、心から楽しそうにニコニコしている。元より流されやすい性質のゲッコウガであったが、やはり御多分にもれず(まあいいか)アセビにされるがままだった。
「ケロッグ、疲れるまで踊りまショ! なんだかそんな気分だワ!」


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