赤い薔薇に白いエリカを添えて(狡噛)
ほんとにまた来た。
しかも、今度は娘もいる。
「先方にお断りしなきゃね」
「先方?」
撰華が可愛らしく小首を傾げる。
「婚約者がいたじゃん?」
いちいち言い方が若者らしい。
「記憶の彼方で忘れてましたわ」
「てことでごめんね伸元くん」
「いえ僕は一向にかまいません」
「って、ギノさんかよ!てかキャラ違ぁ?!(僕!?)」
そういえば初めて会った時にそんな話をしたな。と縢はぼんやり思い出す。
赤い薔薇に白いエリカを添えて
(ギノ)
(なんだ狡噛)
(いや、やっぱりいい)
(なんだ、珍しく歯切れが悪いな)
(まさかギノ相手にこんな想いをさせられるとはな。と思ってな)
(それはつまりどういうことだ)
ちょいイラ。
『黄色いリボンに赤い薔薇を添えて』のおまけ。いつぞや日記で話した狡噛さんがヤキモチ妬く話のつもりでした。
仮タイトル『婚約者が宜野座で複雑』
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