君が魅力的な理由(縢)
「つーかそもそも撰華ちゃんって何でそんなエロい格好してんの?」
生まれも育ちも生粋のお嬢様なのに、とても上品とは言えない格好だ。否、質感や製法やらから、値段はとても上品なんだろうが。
縢の至極まっとうな指摘に、撰華は一度自分の開いた胸元に視線を落とし、すぐに縢に戻すと、こてん、と首を傾げた。何だそれ。可愛いな。
「似合いませんか?」
お似合いですとも。
少し不思議そうな表情の撰華には悪いが、自分はエロいお姉さんが大好きだ。撰華なんてドストライクだ。
「似合ってんよー似合ってっけど。親御さんとか怒んねーの?」
「秀星さんって意外とまともな感覚してますわね」
「意外とって、どーゆー意味だよ」
「そのままの意味です」
そうかー。そのままかー。
「え〜、ウチの母はアパレル会社の社長でして」
「ほぅほぅ」
「母曰く、『女はそれだけで武器になる』とのことで」
「・・・ほぅ」
エロそうなお母さんだな。というのが正直な感想。
「『涙でも色気でも使える武器は最大限活かしなさい』という教育を受けてきましたので」
「そういう格好に落ち着いたんだ」
「今みたいな格好をはじめたのは廃棄区画に入り浸るようになってからですけどね」
「へぇー」
「服装には基本的に口出しはされませんけれども、その代わり『魅力的かつ似合うこと』が我が家のモットーですわね」
「なるへそー」
「ちなみに小さいときは母の趣味でロリータファッションでした。見ます?」
「見る見るー♪・・・うっわ!人形みてえー!」
「お兄様と出会ったのもこの頃ですのよ」
君が魅力的な理由
(君は会う度美しくなる)
「ギノさん昔は眼鏡してなかったのに、なんで今はしてんすか?」
「な!お前、どこでそれを・・・」
「撰華ちゃんに昔の写真見せてもらったんすよ。お馬さんごっこが上手かったらしいすねー(笑)」
「撰華───!!」
縢の「〜っての」とか「〜んよ」とか特徴的な口調が好きです。
好きです。(二回目)
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