表の表はやっぱ表(狡噛)
*『裏の裏は表』の直後。
「わたくしも嘘をついてやりますわ!」
「おぅ、いいぞ」
嘘をつくと前以て宣言すると、意味がないような気がするが、どんと来い、だ。
「でも嘘ってすぐに思い付きませんわね」
「『大嫌い』とか言ってもいいぜ」
間接的に『大好き』と言わせようとする狡噛。
「それは嘘でもヤです」
唇を尖らせて、プイッと顔を逸らされる。失敗。
「慎也さんにだと悪口しかでてこないですわ」
「気にしないから言ってみろ」
「ん〜・・・では」
こほん。と小さく咳払い。
「あなたって本当に役立たずね。無能な犬のくせに、わたくしと同じ空気を吸って烏滸がましいにも程がありますわ。犬は犬らしく、跪いてわたくしの足でも舐めていなさいこの駄犬が!な〜んちゃ・・・」
って。と言い終わる前に、ギュッと、また抱き締められる。
「ど、どうされました?やっぱりお嫌でしたか?」
「・・・いや」
アワアワとする撰華に、大丈夫だという意味を込めて、その肩に自分の額をすり付ける。
「腰にキた」
「何で!???」
思わず敬語が取れるほどドン引き。
表の表はやっぱ表
(額面通りに受け取ったのか、裏の意味で受け取ったのかによる)
たぶん両方。
Mっ気狡噛さんができたので満足!気どころかドがつくMに両足突っ込んでるよというツッコミは聞きませぬ。←
嘘とわかってたら罵倒もいいなぁ、とか考えてたらいい。最初の下書きでは「豚野郎」でしたが悩みつつ「駄犬」に。もう狡噛さんは「豚野郎」言われて喜べばいいよ\(^o^)/←
ていうかヒロインのは嘘じゃねぇえ〜
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