恒久の風(夢主+?)日記ログ
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(それでもたまには思い出してね)
小さな謝罪と共に、柔らかく引き寄せられて優しく閉じ込められる。労るような仕草はシャイな彼には珍しい行動だった。
「どうして謝るの?」
彼の肩に頬を預けたまま尋ねた。不思議だった。彼が自分を置いていくことなんていつものことなのに。
彼は自分の質問には答えずに今だ腕を腰に回している。あと一歩後ろに踏み出せば、彼は外の世界にでて、たった一枚のアルミの扉によって二人は隔たれてしまうのだ。
まるで、ほんの少しの別れを惜しむ恋人たちのようで、ほんの少しの苦笑が漏れた。状況の恥ずかしさと、温もりの切なさに。
「幸せになんて、してくれなくていいから」
目を伏せて前置きを述べる。
強がりではない。
「貴方は貴方らしく生きて」
いつも忘れられてるような扱いに全く不満はないとは嘘でも言えないけれど。(だって何時でも傍にいたい)
「同じ空の下にいるだけでいいの」
自分に囚われず、自由に生きて欲しいと願う。
「そのままの貴方が好きだから」
“空”のような“貴方達”が好きだから。
「今とっても幸せだわ」
好きになってしまったのだから仕方がない。
恒久の風
(浮気なんてしちゃダメよ)
掲載日(11/07/28)
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