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69祭り残骸(2/5)拍手ログ





「わかっているはずよ、貴方も。貴方は愚かだけど、虚けではないわ」


 彼女はどこまでも優しかった。


「破壊なんて叶わないとわかっていながら、それでも試さずにはいられなかったのね。例えなんの結果を得られなくても、試みることに意味があったのね」


 姉のように、母のように、海に映る果てしない空のように。


「どうして貴女は・・・」
「わからない。でも、たぶん私は貴方よりもずっとずっと欲深で、強欲、なんだと思うの」


 神のように。


 どこまでも。どこまでも。


「救いを求めて伸ばした手を拒否されるのは私だって怖いけれど、それでもいいの。差し出した手を振り払われたってはじかれたその手をムリヤリ掴むから」


 そう言って、彼女は微笑んだ。










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あきゅろす。
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