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銀河の会合(綱吉)10000hit御礼



「おねえちゃん!みてみて、すごいキレイ!」
「つっくん、あんまりのりだしたらあぶないよっ」


 窓の桟に身を乗り上げて空を見上げる綱吉に、揚羽は気が気じゃなかった。









 









「すごい!すごい!あれがアマのガワ?」
「うん、そうだよ。キレイだね!」
「うん!」


 眼前に広がる天幕にはミルクを流したように無数の星屑が帯を連ねていた。


「おほしさま、が、たくさん」
「いろんなイロがあるね」


 星は白いばかりだと思っていたが、よくよく見れば赤や青のものもあり、ビーズを散らせたように色とりどりの星が耀いている。
 おそらく、常よりも星の数が多いからこそ気付けたのだろうと思った。


「おりひめとひこぼし、あえたかなぁ?」
「あえたよきっと!」


 だってこんなにたくさんのほしがてらしてるんだもの!

 可愛らしい心配をする綱吉に揚羽も元気よく答えた。
 仰げば、思わず息を呑むほどの満天の星空。地上から見上げても目が眩んでしまうのだから、きっと天の川の岸辺はさぞかし煌めいているのだろう。揚羽は蛍火のような光の束が川となって恋人たちを照らしているのを想像した。


「つっくんはたんざくになにをおねがいしたの?」
「んーっとね!きょだいロボになれますようにって!」
「えーっと・・・かなうといいね・・・」
「うん!」


 ニコニコと、幸せそうにしている弟には申し訳ないが、どんなに努力しても人は無機物には為り得ないのだと揚羽は知っている。
 いつか、彼が真実に気付いたとき、少しでも精神的ショックが少なくあることを揚羽は山々の間を動く星たちに願おうと思った。








(あとねー!おねえちゃんとずっといっしょにいられますようにって!)
(きゅん!)(だけど欲張り過ぎ・・・!)








10000hit&七夕&暑中見舞い企画の残業の1つですー。

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あきゅろす。
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