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アンゴレは雲羊の夢をみるか(ザンザス)


 幼子は恐々声をかけた。


「あの・・・ボス・・・」
「うるせえ」


 ザンザスの不機嫌そうな声に、幼子は両手を口に当てて、きゅっとつむぐ。
 くぁ、と欠伸をしながらザンザスは幼子の頭に手のひらをのせたままだ。つまりは動けないのだが、彼は寝る体勢なのでどうすればいいかわからない。しかし、ザンザスの眠りを妨げるのは死を意味する。とりあえず自分の中の危機感が動くなと言っているのでじっとしてみる。
 しかし、動かず喋らず、じっと横になっていれば不思議と瞼が重くなってくるもので・・・。


「あら。ボスったらおちびちゃん寝かしつけてくれたのね」
「一緒にボスもお昼寝してますけどー」


 大人に囲まれているからか、お昼寝の時間になってもなかなか興奮して寝てくれない子供だったが、ぐずることもなく大人しく寝付いている。


「あんなに恐怖に支配された寝かし付けはじめて見ましたー」
「ししっ、おちびあれ首痛めねーの?」


 いつも通り椅子の上で行儀悪く寝ているザンザスと、その腹の上で頭を押さえつけられたまま寝る幼児。寝返りをうとうと身体だけを捩る子供の頭を、寝ぼけているのだろうザンザスの手がぎゅむぎゅむと押さえつけている。よって首があらぬ方へ向いている。









(微笑ましいわぁ〜)
(その色眼鏡。度が合ってないんじゃないですかぁー?)










皆さんトリック・オア・トリート!(18/10/31)
ハロウィンは全く関係ないですけどね。いつものこと。←
恐怖の夜ということで、ボスに寝かしつけてもらいました。寝かしつけなのでタイトルに羊が入ってます(安直)。ボスは寝かしつけ担当です。
小さい子の寝相ってほんと芸術的で可愛いんですよね。でも首は痛めない不思議。



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