飛べない鳥(17フラン+骸生誕)拍手ログ
「今日、君の弟を見に行きましたが」
「君は何気にあの子のストーカーよね」
「沢田綱吉は僕の標的でしかありませんよ」
クフフ。と、相変わらず変な笑い声だ。
「相変わらずおっちょこちょいをしてました。貴女も尻拭いが大変ですね」
「そーでもないよ?」
「つくづく、貴女ほどの女性が入れ込む価値のある人物とは思えません」
あ、これがいわゆるダメンズウォーカーというやつですか。なんて、大変失礼な物言いだ。
「ツナはまだヒヨコなの。これから、成長するんだから」
「まるで飛べない鳥だ」
「違うわ!これから飛ぶ鳥よ」
揚羽は咄嗟に庇った。もはや条件反射だった。
「本当は飛べることを、まだ知らないだけなのよ」
「鳥は鳥でもペンギンの雛でしょう」
はい、カッチーン。
「ペンギンは空は飛べなくても自由に海の中を泳ぐことができるのよ」
それは空を飛ぶ鳥にはかなわないことだ。
「どんなものにでも得意不得意があるのよ。優劣なんてただの目安だわ」
オロカモノめ。腹立たしさにそう言えば、房の手前に青筋が浮かんでザマアミロ、と思う。
飛べない鳥
(鳥の価値が飛べるか否かだけだなんてそんなことあるはずがない)
この二人は仲いいんだか、悪いんだか。な距離が理想。
(17/06/06掲載)
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