当日・2
「(コソコソ)」
「(ん?何だ?何か黒いものがコソコソと・・・)」
「・・・っ!」
「リ、リリリオン・・・!」
「ヒュ、ヒューゴ様!」
「そ、その格好は・・・!」
「ち、違うんです、ヒューゴ様!これは、ジゼルが僕の服を隠してしまって・・・!」
「(GJ!)そ、そうか、まあ今日はそういう日だからな。そもそも起源は魔除けから始まっていることだし、厄除けと思えば仮装にもそれなりの意味があるだろう・・・(しかし吸血鬼の格好とはまたナイスな選択だな!黒いマントと黒い髪がストイックな雰囲気を醸し出して、なんともいえない艶めかしさを生んでいるし、照れて薔薇色に染まった頬も、吸血鬼にあるまじき初々しさを孕んでいて、ちぐはぐな違和感が逆にまた・・・)」
「・・・ヒューゴ様?急に黙りこんでどうかされましたか?」
「・・・はっ!・・・あ、いや、なんでもない。なんでもないんだよ。そ、そうだ!お菓子がたくさんあるんだった!リオンもちょっとこっちへ来なさい。お菓子をあげよう、好きなだけもっていきなさい」
「は?はぁ・・・・・・・・・て、なぜこんなに多くのお菓子があるんですか」
「リオン・・・忘れたのか・・・去年の惨事を・・・」
「あぁ・・・(哀れみの目)」
「私は学んだのだよ。それならいっそ、ありとあらゆる甘味を用意すればいいと」
「(憐れみの目)」
「ふはは!見ていろ!今年ばかりはお前の野望を阻止して見せるぞ!」
「(憐憫の眼差し)」
リオンはとりあえず、一番金を持ってはいけない人はこの人じゃないかと思った。
(人はそれをギャップ萌えという)
やっとヒューゴ様の金の無駄遣いに坊っちゃんがツッコンでくれました。(控えめですが)
去年何があったかはご想像にお任せします。
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